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十六話 夏公長ヒア


 今回の報告役は夏公長の『ヒア』、直々(じきじき)に王へのものとなった。


 形式の礼をして、書に書いてある項目こうもくについての報告である。



「黒い茶葉は『赤の君』が華麗で広めたことが分かりました。


 そして女宮へ移った者たちの謎の死について、犯人は女医。


 民が見回り相談役には話さなかった麻薬の出所について、


 大型店舗が市販の醤油を買い込み、それをめんつゆに作り替えて人気を得ていたと。


 一般の民が出入りできる店ではないので、特に民はトクンに相談しなかった、と。


 それはひとえに、部下であるトクンが自分で調べるはずだから、だと。


 民はトクンの親切を・・・あのお人好しを、勝手ながら守りたかった、と・・・


 そして「正義せいぎと書いてまさよし」を背負った来客ビジュンにけた、と。


 それは金銭きんせんではなく、命からビジュンに相談した、と。


 さだかではありませんが、ビジュンが現われる前日、民が同じ夢を見た、と。


 ビジュンと言う、背中に「正義」を背負っているはずの美しい男の夢だと。


 なので命がけで、麻薬について皆が小出こだしにして、王宮にたくした、と・・・


 ビジュンとその相棒であるコトナリ、と言う者が巡回じゅんかいして、調べをしました。


 その件でコトナリは、麻薬を口に入れない体質であると。


 徒市への醤油を問屋が茶葉と同じく面倒くさくて偶然に売らなかった、とのこと。


 茶葉と醤油の問屋は、昔ひとつの家であったとビジュンが店主から聞き出しました。


 そして王宮の「赤の君」は、その問屋の娘であり、なんらかの関与があるものかと。


 詳しくはビジュンが聞き出したもの、のこうにあたります・・・」



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