表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

6/66

6 いきなりヤバイ。

     @


 『みかこん』の中では鋼族の反乱は、ジーメオンが鋼族に人類の版図にあるグラム城への攻撃を命じた直後に行われる。


 グラム城はその地理的な位置と高く厚い城壁によって難攻不落と言われており、攻略は極めて困難な任務であったが、鋼族の長エイリッヒは命令を受諾し、鋼族は進軍を開始した。しかしその軍旅の途上でなぜか突然エイリッヒが憤死。エイリッヒを殺したのは宰相だ、仇を取れと鋼族の軍団は進軍途中で王都にとって返し、王都を守る鬼族と大激戦を行う。結果として鋼族は全滅、鬼族も半壊し、魔族の人類侵攻は三年ほども遅れることになり、人間側に反攻の余裕を与えることとなる。


 『みかこん』はあくまで勇者ミカエルサイドの視点で描かれているため、実際にジーメオンがエイリッヒに何を命じ、何を怒ってエイリッヒが死んだのかは分からない。憤死というのもそういう噂を聞いたにすぎずその場にいたわけではないだろう。実際、『みかこん』に書かれていた内容とジーメオンの記憶とがずれていることがある。つまり、『みかこん』で描かれた魔族側の行動は、結果は事実だとしても行動原理は勇者側の想像だ。鋼族の反乱の理由は真の意味では分からない。何しろ鋼族は完全に全滅し、鋼族の拠点さえ、ジーメオンの命令を受けた『黒の親衛隊』によって焼き払われている。語り継ぐものがいないため、最終的な勝者である勇者ミカエルも鋼族から話を聞くことはできなかったはずなのだ。一方、その虐殺によってジーメオンはさらに恐怖と嫌悪の対象となり、魔族の中で孤立を深めていく。


 その状況は避けるべきだ。俺が封印されないためにも絶対に。

読んでいただいてありがとうございます。ブックマークと評価のみが励みですのでぜひお願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ