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47 共闘。
俺が鎌を構え、隣でエイリッヒがやはり武器を召喚し構えた。先ほどと同じ戦鎚だ。
勇者が笑顔で言った。
「はじめていいのかな?」
「はじめなくてすむのならそうして欲しいのですが?」
「悪いが無理だよ、それは」
「では、どうぞ」
だが、勇者は動き出さなかった。
「うーん。うさんくさいなぁ」
「? どういうことですか?」
「なんか隠してると思うんだよね。そういう気配、僕敏感なんだよね」
「気にせず。そもそもそちらからふっかけてきた喧嘩でしょう?」
「まぁね、だから近づかないでこんなことをすることにした」
勇者が離れた場所に立ったまま剣を振り上げた。剣がわずかに光を帯びて軌跡を残した。
その瞬間、俺は勇者が何をしようとしたか理解し、慌ててエイリッヒを蹴り倒し右に滑り込むように跳ねた。
霊気を帯びた聖剣が水平に振られた。
音もなにもなかった。
だが光が通り過ぎた。
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