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39 三十六計。


 だから俺は戦闘を回避する方法を探さなければならない。探しながらとりあえず勇者の攻撃心をそらすために言葉を紡ぐ。


「やはり勇者ですか……しかし人類の最終防衛ライン、生きる戦術兵器とも呼ばれるほどの存在がこんなところで何をしてるんです?」


 答えを期待しての質問ではなかった。だが、この勇者はおつむが弱いのか、どうせ俺が死ぬと思って気にしてないのか分からないがあっさりと返事をした。


「さっきも言ったけど、鋼族の族長を半死半生の目に遭わせなくちゃいけなくてさ。かろうじて生きているけど、口は利けないくらいにしろって……面倒だと思わないかい? さっさと殺した方が楽なんだけどさ。それじゃあダメらしくて、さ」


 チャンスだった。


「え?」


 俺は驚いた顔を作って見せた。なるたけキョトンと言う顔をして見せ、


「鋼族の族長? 誰のことですか?」


 案の定勇者は俺の演技に引きずられた。勇者も驚いた顔で、


「あれ? そこのデカい奴って……そうなんじゃないの?」

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