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11 俺だけが知っているⅠ


 口からの出任せのはずだったが、次の瞬間、俺の口からは俺さえも思いがけない言葉が出ていた。


「パウラ殿の症状についてですが、その後どうですか?」


 ただの思いつきだった。


 だが、エイリッヒのアダマンタイトで覆われた顔でさえそれと分かる驚愕が浮かんだ。


 腕がだらんと垂れる。


 これだ、と俺は思わずにやけそうな顔を謹直に保ったまま、畳みかける。


「光精霊過敏症、でしたね。ご心配でしょう……」


 沈鬱そうな表情を作って見せたが、骸骨にしか見えないジーメオンの顔でどう見えたのかは謎である。


 だが、俺の表情に気づいているのかいないのかエイリッヒは震える声で、


「なぜ知っている!? それは我が一族内にさえ秘密にしている情報である……」


 そうだろう、と俺は内心冷静に思う。


 知っている理由はただ一つ、もちろん『みかこん』に書かれていたからだった。


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