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ありきたりな話
「君は普通の人とは違うんだね。」
俺は普通に暮らしていたはずだ。勉強も運動も平均的だ。顔も整っている訳でもない。
クラスでの立場はモブだった筈。どう考えても普通だろう。
「普通いきなりこんな所に連れて来られたらパニックになる筈。でも君は取り乱していない。」
「取り乱しても疲れるだけだし、今どっか行かれたら死ぬ。そう考えていただけだ。それに、手違いと言っていたはずだ。俺には聞く権利がある筈だ。」
そう言うと青年(?)は感心したように「そっか」と頷いた。
そして何故俺が死んだのか話始めた。
「君は死ぬ筈じゃなかったんだ。後40年位は生きている予定だった。しかし君は死んでしまった。原因は何だか分からない。僕達側のミスだ。」
青年(?)は悔しそうな顔をした。
「そこでだ。君にはお詫びと言っては何だけどもう一回人生をやり直して欲しいんだ。勿論それが嫌ならやり直さなくてもいい。」
...何か小説にありそうな話だな。どうせ「別の世界で。」とか言うんだろう。