第三十一話⚫信頼とヘイト魔法
ロックプレデター⚫⚫体長7メートル程のロックイーターの進化した魔物。進化することは大変珍しい事で数百年に一体とされている。理由としては岩を捕食して大きくなるため、とても年月が掛かり最低でも百年は必要とされるため。姿はロックイーターに更に二本足が足され、四足歩行をとっている。また土魔法も使える。
俺達が洞窟を抜けるとそこには何もない空間が広がっていた。そう半径15メートル程の空間には何も無いのだ。明らかに異様だと疑問に思ったが、その疑問はすぐに解消された。
ガリガリ、ボリボリ
そこからはまるで硬い乾パンでも食べているのかと思わされる音が聞こえてきた。
ソイツはまるで大岩だった、圧倒的な重量と迫力を持っている。ロックイーターに似ているが更に足が二本足され四足歩行をしている。
俺は何とか正気に戻りリーフに作戦を告げる。
「リーフはありったけの魔力を使って奴に攻撃魔法を当ててくれ、足と体の付け根か口を狙ってくれ」
「分かりました、ご主人様はどうするのですか?」
「多分アイツは魔法の発動を妨害してこようとする、俺がアイツをヘイト魔法で引き付ける。」
「それではご主人様が危険な目に会ってしまいます!」
「俺には物理完全無効があるし、コピー化で相手も撹乱できる。俺には奴に大ダメージを与えるほどの魔法も持っていない、リーフ頼む俺を信じてくれ!」
「ご主人様は本当にズルいです、信じるしか無いじゃないですか」
リーフの魔力が上がると俺はリーフから離れ大岩を見据える。
それから数十秒後、大岩はリーフの方を向く。
俺はヘイト魔法を使用してすぐにコピー化⚫ウルフールを使い、息を吸い込み吠える。
「ワォォォオオオン!」
俺と大岩の命懸けの追いかけっこが始まった。




