成長期なおちびさん
ふくろうのお母さんと黒猫は順調にネズミを捕まえてきました。
お母さんが三匹、黒猫が三匹で合計六匹です。
お母さんと黒猫がうまく連携した為、狩りの効率はいつも以上でした。
「大漁大漁~。あの子たちも喜ぶだろうね」
「うん。今夜はご馳走だね」
「ありがとうね、手伝ってくれて」
「いいよ~。ぼくもちょうどお腹が空いてたし」
捕まえた三匹のうち、一匹は黒猫のごはんになります。
残り二匹はおちびさんたちにプレゼントです。
「ほらお前たち、ごはんだよ!」
お母さんがネズミを一匹ずつ小屋に放り込みます。
「わーい!」
「ごはんだごはんだー!」
「ママありがとー!」
三羽のちびふくろうたちは競うようにしてネズミに食らいつきます。
あっという間に平らげてしまいました。
その様子を唖然としながら見る黒猫でした。
「……早いね」
「だろう? 食べ盛り過ぎてあたし一人じゃ供給が追いつかないんだよ」
「あはは。なるほどね。じゃあたまに差し入れを持ってくるよ」
「そうしてくれると助かる」
お母さんは育ち盛りのちびふくろうたちを愛おしそうに見つめていました。
その横で黒猫は自分の分のネズミを食べていました。
放っておくとちびふくろうたちに狙われそうだと思ったので急いで食べました。
ちびふくろうたちの視線がちょっぴり羨ましそうだったのは、きっと気のせいではないでしょう。
食べ盛りの子供は一体どこにそこまで入るのか、という胃袋をしていますにゃ。
アルファポリス絵本・童話大賞参加中。
あなたの清き一票プリーズですにゃ(^o^)