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4月の五月雨
時間というものは限られたものであり、永久に続くことはない。
そしてそれは人間の命でもいえることである。
友人が一人死んだ。
とても大事な友人だった。いつも一緒にいて、学校ではいつも二人でクラスを盛り上げていた。もちろん、友人は女の子から好かれていた。何回告白されていたことだろう。何回ラブレターをもらっていたことだろう。そして、何回女の子を泣かせていたことだろう。
そんな友人が死んだ。胸をナイフで貫かれて苦痛に顔をゆがめた状態で・・・。
その後からだった。僕の周りが、歪みだしたのは・・・。
まだ外がほの暗く、日が完全に昇りきっていない時間にカズヤは目が覚めた。まだ眠いがとりあえず体を起こしベットから降りると、いつもと同じように
冷水で顔を洗う。そして、リビングに行き一人きりの朝ご飯を食べる。両親はすでに仕事だろう。
「うん、ごちそうさま。」
テレビをつけると、朝の人気の女子アナがニュースを伝えていた。
『華月市で今朝未明、』