第24話 第3の都アレノス
説明っぽい部分があり読み難いかも・・・
異世界の大陸、モルヴァーナには3つの強国がある。
俺たちが今旅している神聖イシュトビオス王国はモルヴァーナ大陸の北に位置する国だ。
北に位置しているが、北からの寒気をトゥラ山脈に遮られ、また、山脈から流れる豊かな水による肥沃な大地を有するために国土面積は第3位ながら大陸の中でもっとも豊かな国となっている。
創造神を奉じ、国民の大半は創造神の信者で、信仰心が厚い。
そのため、王族に次いで神職者の権力が強く、貴族との間に軋轢があるらしい。
「もっとも、今の神官長は権力などに興味がなく飄々としてますけどね」
とセレンが遠くの空を見ながら言う。
まぁ、どっちにしても俺には関係が無いことだけど。
南西にあるのが最も広い国土を有する連合国家ヘルメタート、南東にあるのがアクシュヴィオン帝国。
その南にもいくつかの小国があるけれど、連合国や帝国の属国になっている。
そして、3国の国境が重なるところにあるのがルフ山。
モーリオンが以前棲んでいたところだ。
神聖王国では神聖視されている山で、文献では創造神が降り立った場所とされている。
独立した火山らしいが、ここ数千年間活動していないらしい。
――ただ眠っているだけだ、何かきっかけがあればすぐにでも活動を始めるだろう――
モーリオンが軽く伸びというかストレッチ?をしながら言う。
裾野が広く、富士山をさらに高くしたような感じなのかな?
東西と南に向かって川が流れていてそれが国境になっている。
神聖王国側は樹海が広がり未開発で魔物とかが多いが、連合国や帝国側は開発が進み樹海の周辺は保養地になっているとか・・・
保養地ってことは、温泉があるんだね!
いつかは行ってみたいところだ。
「冒険者になれば国家間の移動もほぼ自由になるから行けなくはないぞ」
ラウルが剣を玩びながら言う。
「そうなの!?」
是非とも冒険者にならなきゃ!
3国間の戦争はかつてはあったらしいけれど、3国共通の魔物という問題が発生し、それ以降は争うことは無いという。
・・・・・・あれ?
魔物って、いきなり湧いた感じ?
「そうですね・・・歴史書が正しければ救世主が召還された3000年ほど前にいきなり現れたことになりますね」
「じゃぁさ、もしかしたら魔物も俺みたいに異世界から来たのかも」
「ふむ・・・考えたこともありませんでしたが・・・それはあり得ることかも知れません」
「魔王が魔物を率いてこっちの世界に侵攻してきた・・・ってことかしら?」
「可能性はありますよね」
「でも、その魔王も救世主が倒した。残された魔物が繁殖した結果がこれってことか?」
ラウルが指差すのは今現在俺たちを囲んでいる獣だか人間だかよくわからないブタ鼻で牙がある亜獣人。
この前見たイノシシが立った感じのとはちょっと違う。
毛むくじゃらで臭くて汚いけど服っぽいもの着てるし、武器も錆び付いたりしてるけど一応持ってる。
なんかさ、聞き取りにくいけど人間の言葉を話してて、よく聞くと「女二人を残して男は殺せ」とか何とか?
えっとー・・・
やっぱ俺も女のほうにはいるんだよね?
溜息しか出ない。
「しかし・・・数が多いな」
ラウルがうんざりしたように言う。
「えぇ、先日の戦闘で杖が壊れてしまったのが困ります」
いや、普通魔法使いの杖はそんな風に折れたりしないから。
「俺の長剣もかなり刃毀れしてきてるんだよな」
転びそうになったとき、岩に刃を当ててたからじゃないかと・・・
「私の槍も穂先がぐらつくのよね」
それは、でっかくて超重そうな魔物を穂先で引っ掛けて投げたからだと思う。
「と、言うことで、トール、精霊魔法の練習です。任せましたよ?」
「はーい、セレン先生ーわっかりましたー」
俺は手を挙げて良い子の返事をし、一歩前へ出た。
その脇にレボがいつでも戦える体勢でつく。
モーリオンは俺の頭の上で魔物を睥睨している。
――知能の低い魔物か・・・我の竜気を感じることすらできぬとは・・・――
俺の初めての戦闘。
まださ、若干生き物を殺すことに抵抗はあるけど・・・
この世界で生きていくためには割り切らなきゃいけない。
俺は大きく息を吐くと術を展開した。
まず、小さな結界で俺たち全員を包む。
次に魔物全部を覆う結界を張る。
そして・・・
「サラマンダー、我が力を以て結界内の魔物を焼き尽くせ」
火の精霊が現れ宙返りを一つ、魔物に向け軽く腕を振った瞬間、
ゴウゥ・・・ッ!
魔物たちが炎に飲み込まれた。
外側に張られた結界の内側は高温の炎の渦だ。
俺たちはその炎の渦を内側から見ることになる。
「なんて言うんだろ・・・守られてるってわかってるんだけど・・・怖いよね、これ」
「今回は囲まれちゃったからなぁ。囲まれてなかったら外側から見ることになってここまでの迫力はなかったはずなんだけど」
「それにしても・・・これって・・・」
「トール、魔力が強すぎです・・・」
「あ、やっぱり?うん、俺もそうじゃないかなーってなんとなく思ってた」
てへっと笑うとセレンが首を振り溜息を吐いた。
――透流、そろそろ終わるぞ――
モーリオンが言うとおり炎の勢いが弱まっていく。
完全に収束した時、そこには魔物の影すらなかった。
「事後処理がいらないってのはいいかもしれないけど・・・」
サラが呆然と見回す。
「見事に何もありませんね」
「トール、体のほうは大丈夫か?魔力を消費しすぎて脱力感とか・・・・・・」
心配そうに俺を見るラウルを見返すと、
「なさそうだな・・・」
何故かがっくりと肩を落とした。
実際、魔力が減ったとか感じてないんだよね。
あと、魔物を・・・生き物を殺したという実感も無い。
ゲームでMOBを倒した感覚と一緒だ。
俺、どこか壊れてるのかな。
――透流・・・――
モーリオンが優しく俺を呼ぶ。
両手を差し出すと腕の中に来てくれた。
――お前は壊れてなどおらぬ――
そうかな?
そうだったらいいな。
――心配するな――
モーリオンは俺を慰めるように頬に擦り寄る。
――我とお前は繋がっておる。お前が壊れれば我も壊れる。我は壊れているか?――
壊れてない・・・
――ならばお前も壊れておらぬ――
うん・・・ありがとう。
俺はモーリオンをギュッと抱きしめた。
火の精霊が俺たちの周りを舞う。
――主、主、コレデイイ?ウマクデキタ?――
声が不安げに揺れている。
がんばってくれた精霊を不安にさせちゃダメだ。
「うん、これでいいよ。ちゃんとできてる。ありがとう、がんばったね」
俺は手を伸ばし火の精霊の頭を撫でてあげた。
火の精霊は嬉しそうにくるんと回ると俺の指先にキスをして姿を消した。
モーリオンも精霊も、みんな優しい。
そんな俺たちをラウルたち3人はじっと見ていたけど・・・
セレンがにっこり笑う。
いつものように柔らかい笑みだ。
ラウルが俺の頭を撫でる。
相変わらず力任せで痛い・・・
サラが笑いながら頭を小突いた。
結構痛い・・・
でもなんだか嬉しい。
3人とも何も聞かない。
聞かないのに、俺の事情を察してくれる。
俺がわかりやすいのかもしれないけれど・・・
――良い仲間ができたな――
うん、みんな優しくて大好きだ。
もちろん、一番好きなのはモーリオンだけどね!
でもさ、なんでモーリオンはこの3人と俺が仲良くしてても怒らないんだろう?
嫉妬とかしてくれないのかな・・・
――嫉妬など・・・する必用もない――
そうなの?
――うむ、我の本能が告げている。こやつらは安全だと!――
・・・・・・本能ですか・・・
――本能だ――
どう安全なのか聞きたいけど・・・なんかさ、聞かないほうがいいような気がする。
聞いちゃいけないような気がする。
特にラウルとかラウルとかラウルとかラウルとか・・・・・・
その後、俺はセレンから説教を受けた。
「トール、やはり魔術も精霊魔法も使うのは禁止です」
「えー」
「術の精度はもとより、精霊に与える魔力の調整もできないとは・・・・・・」
セレンは溜息をつき首を振る。
「結界や回復治療等は使ってもいいですが・・・決して攻撃だけは使わないでください!」
セレンは辺りを見渡し、
「使う度にこの惨状・・・まだ私たちだけですからいいようなものの、他人がこれを見たらと思うと・・・」
そういって、胃の辺りを手で押さえた。
「セレン、お腹痛いの?大丈夫?休んだほうが・・・」
「あなたの所為ですよ!あなたの心配でキリキリと痛むんです!」
えと・・・、神経性胃炎かな?
ちょっと涙目だ。
「わ、わかった。攻撃だけは使わないようにする」
セレンの胃に穴が開かないように気をつけよう。
☆
じゃれ合ったり、時には深刻な話をしてみたり、時々魔物と戦ったり・・・
3人に出会ってから1週間、洞窟を出てから3週間。
今、俺の目の前にはそびえ立つ門がある。
「ここがこの国第3の都アレノス?」
「・・・の、門ですね」
「やたらとでっかい門だね。周りの壁も高いけど・・・」
都をぐるっと半端なく高い壁が取り囲み、この厳つくて仰々しい門が入り口らしい。
「ここの統治者が臆病なんだよ。まぁ、わからないでもないけどな」
「一番トゥラに近い都市だから仕方がないわ」
「トゥラに?」
「それだけモールが恐れられているということです」
モーリオンが怖い?
――ほほう・・・――
「今はこんなに可愛いのにねー」
サラが俺の腕の中からモーリオンを掻っ攫い、その豊かな胸に抱く。
――やめんかぁぁぁぁぁぁっっ!――
サラはモーリオンにとって鬼門なのかもしれない。
門で簡単なチェックを受ける。
ラウルたちはギルド証である腕輪を見せて水晶玉ッぽい物をかざされただけですんなりパス。
俺は手間取ったけど3人が保証人?になってくれて入ることが許された。
ネックは髪の色とレボ。
まぁ、髪の色は仕方がないとして・・・
なんでレボが引っかかるんだろう?
おとなしく俺の言うことを聞くことを証明してやっと許可が下りた。
「レボは怖くなんかないのにね。なんであんなに怖がったんだ?」
「仕方ないわよ、レボほどの上位の魔獣を使役してる魔獣使いは珍しいから」
「そうなの?」
「そうですね、普通はただの猛獣や下位の魔獣を使役していますからね。中位の魔獣を使役できる人は極少数でしょう。そもそも、上位種の魔獣が我々人間と契約をすることがありませんからね」
「契約できたとしても大半はその魔力の差で契約中に精神を喰われてしまうって聞いたことがあるわ」
「でも俺、モールと契約する時は魔力なかったよ?」
「トールの場合、魔力があると気がついていなかっただけじゃないのか?」
「そうかな?モール、そうなの?」
――ふむ・・・あの時・・・お前からは魔力の気配は一欠けらも感じなかったのだが・・・――
「それってさ、俺の精神喰っちゃうかもしれないってわかってて契約したって事?」
――お前なら大丈夫とふんだ上での契約だったのだがな?実際、契約が成ったであろう?お前が素直に我に身をゆだね快楽を享受し我を受け入れたことがよかったのであろうな――
な・・・な・・・な・・・なんてこと言うんだぁぁぁぁぁぁぁ!
「そんないやらしい言い方するなぁぁぁぁぁぁぁ!」
俺は恥ずかしさのあまりしゃがみ込んでしまった。
――契約とは契ることだ。もっとも我らの場合は精神的な契りを結んだのだがな。あの時の透流は艶があり本当に可愛らしかったぞ――
モーリオンがニヤリと笑う。
「ううううう・・・おっさん発言やめろ・・・」
モーリオンの意地悪。
「モールがトールに何て言ったのかが無性に気になるわ・・・」
サラが目をキラキラさせる。
「そうですねぇ」
セレンが興味深そうに、でもニンマリと俺を見る。
「俺は聞かない・・・聞いたらいけないような気がする・・・でも聞きてぇ・・・」
何を想像したのかラウルは真っ赤な顔であらぬ方向を見てる・・・このむっつりスケベ。
俺は拳を振り上げ、
「ぜぇぇぇぇぇぇったいに言わねぇ!」
そう叫んだのだった。
門をくぐる途中でそんな事をやってる俺たちは注目の的だったらしい。
恥ずかしさのダブルパンチ。
再起不能かも。
そんなこんなで街の中。
俺たちはこれからやることのプランを練る。
「まずはギルドに行って依頼の報告と報酬の受け取り、トールの登録だな」
「宿も取らなきゃ」
「そうですね、いったん宿に落ち着いてから買い物に出ましょう」
「武器一式買い替えになるなぁ・・・」
「お金ある?」
「ぎりぎりってところでしょうか。依頼完遂の報酬を当てにしましょう」
3人が話し合っている会話に気になることが・・・
「依頼受けてたの?」
「受けてますよ」
「いや、だって、一緒にいてもそんな感じなかったし・・・」
「あぁ、それはもう終わってたからだ」
「採集系の依頼でね、特殊な薬草を採りに行ってたの。黒竜の森・・・あなたがいた森にしか生えてなくて結構いい報酬なのよ」
「森までの距離が遠いことと道中の魔物、それから森に棲む黒竜のうわさで依頼を受ける人が殆どいないため破格な依頼料なんですよ」
「実際、薬草は森へ入ってすぐに採れるしな」
「この街に来るとよく受ける依頼なのよね」
「へぇ・・・んじゃさ、あの時3人は俺たちの近くに居たってことなのかな?」
「うーん、どうなのかしら?」
「森って言っても広いしね」
「かなり強い魔力は感じましたよ」
「そう言えば一回地鳴りがしたよな」
「うんうん、森が震えた感じがしてちょっと怖かったかな」
「たぶんモールの竜の息吹の時じゃないでしょうか。そうそう、森を後にしてしばらく行ってからですが、空を裂く閃光と巨大な火の玉を見ましたね」
セレンがにっこりと俺たちを見た。
「・・・えと、見えてたの?」
「はい、かなり離れていましたけどね」
「しっかり見えてたわね」
「はっきり見たぞ」
・・・なんかやばそうな気がする。
「まぁ、それの調査に国が誰かを派遣したとしてもすでに当人はここに居ることですし」
「無駄に強力な結界張ってきちゃったんでしょう?」
「調査したくても森に入れないんじゃないのか?」
「たぶん・・・精霊が許可しないと入れないと思う・・・」
「それじゃぁ森が荒される心配はないわけだな」
「・・・ということは、あたしたちが受けた依頼、今後達成不可能ってこと?」
「残念ですね、かなり美味しい依頼でしたのに」
「あ、みんなは入れるように精霊さんたちにお願いするよ!」
「ほほう、それはありがたいですねぇ・・・」
セレンはそういうと中空を見上げた。
たぶん、頭の中で高速で計算してるんだと思うぞ。
ほら、計算が終わってニンマリしてる。
「トール、あなたの友人探しに私たちも協力しましょう。その代わり、黒竜の森へ入る許可と安全の確保をお願いしたいのですが」
「え?手伝ってくれるの!?」
「えぇ、ラウルやサラも異存はないですよね?」
問いかけてるけど有無を言わせないニュアンスが・・・
「私は構わないわよ」
サラが苦笑を浮かべて頷き、
「俺は最初からトールに付き合うつもりだった。そんな交換条件なんか無しでな!」
ラウルはそんなこと当たり前だろう?てな感じで頷いた。
「交換条件は冗談ですよ。トールはすでに約束してくれてますしね。ただそう言った方がトールが私たちに頼みやすいでしょう?」
俺は思いっきり頷いた。
「さぁ、とりあえず冒険者ギルドに向かいましょう」
「ねね、採集した薬草って何?」
「これですよ」
セレンが皮のカバンを取り出し、中を見せてくれる。
あれ?何かこれって・・・・・・
「摘みたて?」
草が摘みたての瑞々しさを残している。
――ほう、これは面白いな。状態維持の魔力がカバン全体にかかっているのか?中に入れた物にまでそれが影響しているとはな――
モーリオンが面白そうに覗き込んだ。
「保護の魔法がかかっているカバンです。採集系の依頼を受けたとき、必要ならばギルドで借り受けられるんですよ」
「すげー、これだったら生もの持ち歩けるじゃん」
魔力付与か、なんかいいな。
俺にもできるかな・・・できそうな気がしないでもない。
モーリオンからもらった知識を検索・・・・・・
ぴんぽぉ~ん♪
お間抜けな音(たぶん気のせい)と共に術の展開が閃く。
おお、できるぞこれは!
構成を変えれば・・・なんか色々いけそうな気がする~
俺ってチート!
ニヤニヤ笑っていたら、
「トール、何か企んでそうなその笑い方ちょっと怖いからやめて」
サラに頬っぺたをむにゅっと引っ張られた。
中世ヨーロッパ風の石造りの町並みを露店を冷やかしつつギルドに向かう。
俺は怖くてフードを目深に被っているけどラウルは平気で髪を晒している。
中には侮蔑の目でラウルを見てくる人もいるけど、でも、大半の人はそんなの気にしていないようだ。
どっから見ても冒険者だからかな?
さっき、黒髪の小さな子が大人に足蹴にされてた・・・
差別は確実にある。
俺は村でのことを思い出してちょっと震えて足が竦んだ。
――大丈夫か?――
――透流様、私に乗りますか?――
俺はレボの頭を撫でて首を振る。
「大丈夫、ありがとう」
モーリオンの顎をくすぐるように撫でる。
気持ちよさそうにグルグルのどを鳴らしてる。
ネコ?
うん、ちょっと癒された。
露店を覗きながらラウルがポツリと呟く。
「武器、良い物はやっぱり高いな」
「そうね・・・ちょっといいもの欲しいって思ったけど無理そうね」
「難しそうですねぇ」
武器の相場はわからないけれど・・・
俺、一応お金持ってるんだよね。
使えるかどうかはわからないけど・・・あと宝石とか、魔石?魔宝石?もある。
でもさ、受け取ってくれなさそうだよね。
――うむ、こやつらは受け取らぬだろうな――
ふむ・・・何かいい手はないかなぁ。
考え事をしながら歩いていたら思いっきり躓いて転んだ。
鼻の頭をちょっとだけ擦りむいたけどモーリオンが舐めて治してくれた。
ちょっと恥ずかしかった。
門のところで散々騒いでたから今更なんだけどね・・・・・・
中途半端だけど一旦区切ります。
もうちょい短くても更新早いほうがいいのかな・・・?
おかしな点がございましたらご連絡ください。