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メルドリアスの遊戯世界  異世界転生ハーレムキャラバン  作者: 猫野 にくきゅう


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 仲間の育成

 昨日は久々に風呂に入った。

 大きめの桶を湯船にしたショボいものだったが、前世で入って以来の風呂だったので、満足度は大きい。

 

 風呂に入った時に、尻にハートをモチーフにした揃いのマークがあることに、性奴隷たちが気付いて不思議がっていた。

 俺に惚れてる奴に付くマークだと教えてやったら、恥ずかしがったり、半信半疑だったり、むきになって否定したりしていた。



 今日の冒険者活動は、昨日と同じ組み合わせで、サリシアとナーズが解体作業で、残りは兎狩りをする。


 冒険者ギルドの系列店で、朝食を取ってから荷車を借りて平原へと出かける。


 広域探知を使って、大兎の位置を特定して移動する。




 途中にいたスライムやゴブリンなんかのザコは、俺が手早く始末した。

 三人に戦いの経験を積ませてもよかったが、まずは目標の大兎に挑戦させる。


 大兎のテリトリーまで近づく。

 ここからは一人で進まなければ、大兎は逃げ出す。

 



 最初は誰が行くかで、アカネルとイルギットが揉めたので、じゃんけんで順番を決めた。

 イルギットはじゃんけんを知らなかったが、こんなものはすぐ覚えられる。


 最初に挑むのは、じゃんけんに勝ったモミジリだ。

 彼女の武器は、長剣から短剣に変更して、左腕には革の盾を装備させた。

 革の盾は俺が装備しているのと同じ、円形の小さめのやつだ。


 こっちの方がバランスが良いし、本人の気質に合う気がした。



 


 モミジリは大兎をおびき寄せるために、一人で先行して草原を進み、敵と遭遇する。大兎はその巨体をスピードに乗せて、モミジリに迫る。


 モミジリは革の盾を掲げて、大兎の角に合わせる。

 敵と衝突する寸前に、体を逸らしながら横に移動して、大兎の突進をかわし、敵の身体を短剣で切りつける。


 ちゃんと練習通りに出来たようだ。


 盾は敵の攻撃を受けるのではなく、万一の為の保険として構えさせた。

 保険があった方が、心理的に余裕が出来て動きが良くなると思ったが、狙い通りに行ったようだ。


 大兎はまだ生きていたので、俺がぶん殴ってとどめを刺した。


 大兎の血抜きをして、荷車に乗せる。

 まずは一匹目。




 広域探知でマークしてある大兎は、丁度二匹まだいるので、このまま平原を移動して討伐して周る。

 

 次に大兎と戦うのは、アカネルだ。

 彼女とイルギットの装備は、長剣のままで行くことにした。

 

 好戦的で物怖じしない彼女たちは、防御を考えるよりも攻撃力を重視した装備編成にしている。


 アカネルとイルギットの二人は、大兎の突進に対して適度に緊張感を持って、しかし委縮せずに対応することが出来た。


 敵の攻撃を引き付けてから躱して、カウンターを横腹に入れる。

 二人とも練習通りに、敵を倒すことに成功した。





 三匹の大兎を倒して、荷車に乗せてサイザルの町へと帰還する。


 この時点で午後三時過ぎくらいだろうか――

 まだ夕暮れには早く、空は青く澄み渡っている。


 天気も良い。

 仕留めた大兎の肉でバーベキューするのも悪くないかと思ったが、肉を焼くだけでも、一から用意しようと思えば結構時間がかかる。



 夕食はいつもの冒険者ギルドの系列店で取ることにした。

 料理屋を利用すれば、時間の節約にもなる。


 町に滞在している間は、そっちの方が良いだろう。



 冒険者ギルドに持ち込んだ大兎三匹の買取価格は、金貨四十二枚だった。

 交渉すればもう少し金額を上げてくれる感じはあったが、めんどくさいので提示された金額で合意した。


 解体作業の補助をしていたサリシアとナーズと合流して夕食を取った後で、宿に戻ってから、この日は大人しく寝た。


 年中発情しているわけではない。






 次の日もやることは変わらないが、広域探知に少しおかしな反応が引っ掛かった。

 この感じは、隠密結界だ。

 

 初心者にとっては、かなりの手練れのモンスターが潜んでいることになる。

 まあ、俺がいるから大丈夫だろう。



 一応注意するようにメンバーに伝えて、兎狩りに赴く。

 昨日と同じように、大兎を仕留めて血抜きをしていると、そいつはやってきた。


 草原の中を上手く身を隠しながら、高速で移動して接近してくる。

 俺は三人の様子を同時に見ていたが、敵の接近に気付く様子はない。



 俺は一人、剣を握り――

 敵の奇襲に対処する為に神経を集中させる。


 敵の狙いは、モミジリ。


 そいつは手に装備した包丁を、モミジリの頭を狙って突き刺そうとする。

 

 


 ガッキィイイイイインン!!


 俺はそれを、剣で受け止めて防いだ。

 三人はモンスターの奇襲に驚き、急いで臨戦態勢を取る。


 ここでパニックにならないだけで、合格だ。


 敵は完全に気配を遮断して近づいて来た。

 身体能力も高い。


 こんな奴が初心者用のエリアに現れたら、新米冒険者は呆気なく全滅だろう。


 俺に初撃を防がれた敵は、動きを止めずにそのままアカネルへと、ターゲットを変えて襲い掛かる。


 敵の攻撃に対して、アカネルは反応は出来ているが、対応はできない。

 見えてはいるが、体が反応できていない。


 このままでは、敵の包丁で刺される。


 だが、それを許す俺ではない。


 アカネルを先端の尖った包丁で突き刺そうとする、そいつの横から――

 文字通り、横槍を入れる。


 入れたのは、剣だが――


 敵の身体を切り裂いて、ダメージを入れることが出来た。



 しかし、傷は浅かったようだ。

 そいつは止まらずに、次のターゲットをイルギットにして、突進する。


 ……コイツ、俺には来ないな。


 俺はイルギットの援護に動こうとするが、敵の直線的な動きに違和感を覚える。


 敵はイルギットを襲う振りをして、途中で方向転換し――

 モミジリを狙って包丁を振りかぶる。


 それを読んでいた俺は、土魔法で岩石を作り出してそいつに攻撃した。


 ドッ!!


 魔法は敵の顔面に命中した。

 かなりのダメージを与えたが、まだ死んでいない。


 敵の動きが止まった隙に、魔力探知でそいつを鑑定する。






 敵の名前は『殺人兎』。

 戦闘能力は890で、大きさは身長百七十前後だろう。


 見た目はアスリートタイプの人型の兎で、包丁型の武器を装備している。

 名前に兎と付くだけあって、スピードタイプの魔物のようだ。




 土魔法を顔面に喰らって、動きの止まった殺人兎へと、走って距離を詰める。


 俺が殺人兎を剣の間合いに捉えて、切り裂こうとしたところで――

 敵が消えた。


 いや……

 消えたのではなく、俺の想定外のスピードで移動した。

 その鍛え抜かれた太く強靭な脚で、大地を蹴って、一足飛びにイルギットのところへと――

 

 俺は空間移動を発動して、両者の間へと割って入る。


 一瞬で視界が切り替わって対応し辛いが、それは殺人兎も同じだろう。

 何せ裏をかいて巻いたと思った俺が、いきなり現れたんだからな。


 敵の突進は、止まらない。


 俺は剣を、前方へ構える。


 殺人兎はまっすぐに、剣の切っ先目掛けて突っ込んでくる。



 殺人兎の心臓に俺の剣が突き刺さる。


 致命傷だが――

 魔物は生命力が強く、しぶとい。

 

 最後に殺人兎はその強靭な脚で、俺の顔に回し蹴りを喰らわせて、地面に倒れ伏した。

「――痛ってぇ……」


 蹴り一発だが、かなりのダメージを受けた。

 革の兜を装備していなければ、危うく死ぬかもしれなかった。



 すぐに回復薬を使い、ダメージを回復する。


 俺は念のため殺人兎の喉の辺りを槍で突いて、確実に殺してからコイツをどうするか考える。


 流石にコイツの肉は食えないだろうが、ギルドに持って行けば高く評価されそうだ。しかし、魔石や素材も魅力的だ。

 自分の物にしたい。


 スラ太郎がこちらを、物欲しげに見ている。

 こいつの肉が欲しいのか?



 少し悩んだ末に、魔石だけを抜き出して、残りは冒険者ギルドに売ることにした。


 スラ太郎には帰り道で倒した、ゴブリンの肉を与えておく。





 今日は大物と戦ったので、この辺りで狩りを切り上げて町へと戻った。

 

 冒険者ギルドの解体場で査定して貰った結果、大兎は金貨十三枚で、殺人兎は金貨五枚だった。

 肉を食用として売れる、大兎の方が買取価格は上だった。


 魔石付きなら、金貨一枚くらいは買い取り額が上がると言われた。

 殺人兎の魔石値は、千くらいだからな。


 買取価格は肉が大量に取れる大兎の方が上だったが、ギルド貢献値は殺人兎の方が大きかった。


 殺人兎一匹でギルド貢献度が、580ポイント一気に加算された。


 それ以外にも初心者用のフィールドに出現した、危険なイレギュラーな進化個体を討伐したことを評価された。


 特別報奨金が金貨五十枚、追加で支払われた。

 思わぬ臨時収入だ。


 進化個体を放っておくと、初心者冒険者が殺されまくるので、ギルドの報奨金も多く設定されているらしい。


 ギルドの受付のおばさんによると――

 進化個体の出現は、冒険者の出入りの多いエリアでは珍しいことだそうで、運が良いのか悪いのか判りませんね、と言われた。





*************************


名前  ユージ


HP 210/217  MP 218/278  FP 189/209


冒険者パーティ 白銀の竜の翼  ブロンズランク

ギルド貢献度  718     



幸運力 

058~-011×2


スキル

空間移動 危険感知 ウォータークリエイト


所持品

魔石値   0067749

回復薬     5個


性奴隷

アカネル モミジリ イルギット サリシア ナーズ


預金 金貨100枚 パーティ資産 金貨112枚  所持金 金貨88枚


才能

大魔導士の卵 戦神の欠片 強欲な器


職業  

勇者Lv10 戦士Lv32 剣士Lv32 武闘家Lv28 弓使いLv25 槍使いLv29

教官Lv06

魔法使いLv35 魔術師Lv37 魔物使いLv20

冒険者Lv11 旅人Lv02 探索者Lv28 斥候Lv27 

隠密Lv30 暗殺者Lv33

遊び人Lv39 ギャンブラーLv35 ハーレムマスターLv39

薬師Lv25 錬金術師Lv30 鍛冶師Lv31

農夫Lv15 薬草採取者Lv20

*************************




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