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メルドリアスの遊戯世界  異世界転生ハーレムキャラバン  作者: 猫野 にくきゅう


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32/50

 初めての冒険者ギルド

 今日から宿泊するのは、壁外地区の中心付近にある宿にした。

 一泊一部屋、銀貨五枚。

 少し大きめの部屋で銀貨七枚。


 内装や造りは値段相当の宿だ。

 とりあえず大部屋を一週間借りて、六人で泊まることにした。


 食事は出ないし風呂もないが、炊事や洗濯に使える水回りのスペースは部屋にあり利用できる。

 トイレ+排水スペースに汚れた水を流せる仕組み、水は無料だが自分達で井戸から汲んでこなければいけない。

 一応鍵付きの部屋だが、貴重品は持ち歩いてくれ、とのことだった。





 泊まる場所を確保した後は、お約束の『冒険者ギルド』に行くことにした。

 どんな施設なのか、実際にこの目で見ておきたい。

 

 場所は壁外地区の、外れの方にあった。

 一等地とは言えないが、建物自体は頑丈にできている。

 モンスターの襲撃に備え、防衛施設の役割もあるのだろう。


 冒険者ギルドの更に外側には、テントがいくつも建てられている。

 住んでいるのは冒険者のようだ。


 冒険者の役割の一つに、物資の輸送がある。

 行商人というのも、冒険者に数えられてる。

 それを生業にしている者たちにとって、持ち運びできるテントでの居住は理にかなっているのだろう。


 俺もテントを購入すべきだが、まずは寝袋か?

 などと考えながら、冒険者ギルドに入る。


 最初は見た目や年齢から、なめられたり子供の来るところじゃないと追い返されたりするかと思ったが、俺たちと同世代くらいの奴らもそこそこ居た。


 ギルドに入りたい旨を告げると、入会金の銀貨一枚と引き換えに、胴で出来たブロンズランクのギルドカードを渡される。

 教会にあったのと似たような魔道具に、手を触れるとカードが出てきた。


 俺は他の五人にも、それぞれ銀貨を渡してカードを作らせる。


 それから、受付に居たおばさんから簡単な説明を受ける。

 ギルドの運営はその地域の貴族が個別に請け負っているが、ギルド証は各国共通で使える。地域によっては冒険者の待遇に差があるらしい。


 初心者はブロンズランクから始まり、ギルドの貢献度が上がれば上位のランクへと昇進できる。

 斡旋される仕事は町の雑用や薬草採取、モンスターの解体補助や上位ランク冒険者の手伝いなどがあるが、自己責任で好きにモンスター退治をしてもいい。


 自分で倒したモンスターは自由にしていいが、魔石や素材を取り除かず完全な状態でギルドに持って行った方が評価されるらしい。

 死体の損傷が少ないほうが、ギルドの貢献度が高くなる。


 ソロでも活動できるが、複数人でパーティを組むこが推奨されている。

 さらに複数のパーティで、クランを結成できる。


 仕事に応じて臨時でパーティやクランを結成してもいい。

 冒険者ギルドから出される報酬は、個人ではなくパーティに支払われる。


 パーティ名義の資産は、冒険者ギルドで出し入れが可能。


 年会費はブロンズランクで、一人銀貨十枚。

 支払い能力が無い場合は、パーティは自然消滅。

 その場合、パーティ名義の資産は没収される。


 他にもいろいろ注意事項や説明があったが、初心者のブロンズランクに関係するところをしっかりと覚えて、今後の方針を決めることにする。


 まず俺がリーダーとなり、パーティを設立する。

 パーティ名は生き物+部位で付けるのが一般的らしい。


 パーティ名か――

 そうだな。

 

 よし!


 俺はパーティ名を『白銀の竜の翼』という名前にした。

 読みは『プラチナ』ではなく『はくぎん』だ。


 即興で付けたが、なかなか格好いいと思う。






 冒険者ギルドの魔道具で、冒険者カードにパーティの活動資金を振り込める。

 とりあえず、手持ちの中から金貨十枚を、冒険者カードに振り込む。


 このカードの残高から、年会費なんかが自動で引き落とされるそうだ。

 これで手持ちの金貨は、全てなくなった。


 冒険者をやるにも、初期費用は結構かかる。

 性奴隷五人は自動的に、俺のパーティメンバーに加わっていた。




 パーティメンバーには、働きに応じて給料が自動的に支払われることになる。

 その辺りは、農場で労働していた時と変わらない。


 俺達の場合は、財産は自動的に共有されるので、給料は気にしなくていい。







 この建物の隣に冒険者ギルドが運営している宿屋があり、その隣には飯屋がある。

 そこでギルド証を提示すれば、割引サービスを受けることが出来るそうだ。


 一応チェックしてみたが、宿屋の方は俺たちが宿泊している所と大差ない。

 値段は少し高いくらいだった。

 しかも、ブロンズランクだと割引は無いそうなので、宿は今のままでいい。


 ギルドまでは多少歩くことになるが、そのくらいは何でもない。



 飯屋の方は、ブロンズランクでも割引が適用されるようだ。


 料理は一番安いセットで、銀貨三枚。

 内容は大きめの肉と硬いパンと炒めた野菜と水で、肉は香草と塩で味付けされていて、そこそこ旨かった。


 料金は俺の冒険者カードを、店のレジカウンターに設置されている魔道具に接触させると、パーティの共用口座から自動で引き落され、その際にブロンズランクの一割引きが適用される。


 冒険者ギルドの系列店で買い物をする場合、現金は必要ない。



 俺たち六人は、食事を取りながら当面の計画を立てることにした。


「まずは、ここで冒険者の基礎を学ぼう。食用に出来るモンスターを中心に狩って、冒険者ギルドに持って行く、その後で解体作業の手伝いをしてノウハウを学ぶ」

「うぇー、解体作業か――」


「気が進まないのは分かるが、覚えておけば直接肉を仕入れることが出来る。刃物の扱いの経験も積めるしな。一石二鳥だと思うんだよ」

「う~ん、仕方ないか――モミジはそれでいい?」


「う、うん……解体作業とか、日本で暮らしていた時だったら絶対に無理だったけど、こっちだと……そこまで抵抗が無いよね」

「こっちで生まれ育った記憶と経験もあるからな。家畜の解体作業なんかも農場で身近だったし」

 

「あんた達だけで話していないで、私も混ぜなさいよ」

「ああ、これからここで一週間、魔物退治しようって話だ」


「わかったわ、任せなさい!」


「あの、私とナーズちゃんは、魔物退治とか、出来るかしら?」

「そうだな。無理をさせる気はない。サリシアとナーズは、冒険者ギルドの魔物の解体作業の手伝いで、経験を積んで欲しい」


「それなら、出来そうだわ」

「はい、わかりました!」


 農場では家畜の解体作業もあったし、料理も結構、力仕事が多い。

 二人は別行動が多くなるが、大丈夫だろう。



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