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01 侍女、かくあるべし

 わたしの名前は、オーヴィリア・ファン・クリステンセン。


 一応、伯爵の娘ですが、生まれてこの方、土にまみれなかった記憶がありません。

 なぜかと言えば、大抵の場合は家族も従者も一緒になって、花の手入れをしていたものですから。


 それにしても!

 こうして、改めて書き記してみると、私の人生にもいろんなことがあったのだと思います。


 お嬢様から頂いた植物紙の分厚い日記帳は、なんでも見開きで370頁もあるのだとか!


 お嬢様の破天荒さには慣れているつもりでしたが、自身がその矛先になると、矢張り違います。くらくらしたところを、お嬢様がしかと受け止めて下さいました。


 透き通るような白銀の髪が私の腕をやわらかに誘惑します。ふわふわでつややかなのです。

 しかも、透き通ったアメジストのような瞳が、私を気遣い、「オーヴ、だいじょうぶ?」などと上目遣いにたずねてくるのです! 尊い! お嬢様は正義!


 こほん。


 そんなお嬢様が「毎日、きっとお書きなさい!」と、この日記帳を下さいました。

 お嬢様のためなら、きっと毎日書くことになるかと思います。


 お嬢様にしては珍しく可愛いらしいすこしとんがったお耳のお先まで真っ赤にしていらっしゃったので、私も気を引き締め、お嬢様にふさわしい侍女にならなければ! ふんす!


 その様に思いました。


 よろしくお願いいたします。

 日記の向こうオーヴィリア

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