こんな俺だけど
「女装癖なの?」
「度が過ぎて、奥さんと子供は出ていったよ」
「…………………………」
そうだったのね。とりあえず良かった。
エドガーは、加えて自分も少し変な趣味を持っている事を、ルリコに後日話すことにした。
変な趣味。誰にもあるようなどうでも良い趣味。
エドガーの場合、Mだったのだ。
責められたい。
優しいルリコが、この自分を責めてくれるだろうか、心配だ。
彼は話す前にルリコにプロポーズしてしまうか、明日メイクラブの時に、小出しにお願いしてみるか悩むところだった。
「ルリコ、ちょっと、この紐で俺の体を縛ってくれないか?」
エドガーの真顔のお願いに、ルリコは意味が解らなかった。
「縛るの?どうして?何するの?」
「軽く縛るだけでいいんだ」
「縛ってどうするの?」
「俺の上に乗ってくれ」
「乗ってどうするの?」
「汚い言葉を俺に吐いてくれ」
「は?」
「いじめてくれ、メチャクチャに」
「エドガー.貴方ストレスが溜まっているんだわ。大丈夫?」
「いじめてくれれば、ストレスがなくなるんだ」
「なんかマゾみたい」
「マゾみたいな事、好きなんだ」
「少しだけよ」
エドガーはルリコに体を縛ってもらい、彼女を自分の体の上に乗せた。
「汚い言葉を俺に吐いてくれ」
「それは無理よ。貴方を尊敬しているから」
「徐々にでいいんだ。そしてこの体制でメイクラブして」
エドガー、貴方病んでるわ。働き過ぎよ
「じゃ、少しだけね」
しかしルリコは、セックスレスだった経験から、これもコミュニケ―ションの1つかもしれないと思った。エドガーがメイクラブの時に、いろいろ自分に可愛いお願いをすることぐらい、大したこと事ではないと考えたのだ。
完
いつもありがとうございます\(^o^)/