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兄はカマなんだ。
ルリコはクロ―ゼットの写真の事をエドガーに聞けずにいた。
離婚の事や娘がいた事も、彼は何も言わない。
エドガーは現在独身なのだから、気にする必要はないとルリコは自分に言いきかせた。
そして今夜、ルリコはエドガーとメイクラブをしてシャワ―を浴び終えた。彼もクロ―ゼットからタオルや衣類を出している。
「クロ―ゼットの棚に女の子の写真があったわ」
エドガーは少し反応したが、寂しげな表情をした。
聞いてまずかったのかしら。
「いつか話そうと思ってたんだ」
ちょっと、やめて‼ 妻帯者なの?もしかして。
ルリコの全身が凍りついた。
「実は………」
「……………………………………聞きたくないわ」
酷いわ、私の体をさんざんもて遊んでおいて
「…………………姪と兄貴さ」
「?」
兄貴?
ルリコはクロ―ゼットへ行き、その写真フレ―ムを
持ってきた。
「奥さんと子供?」
「それ、兄なんだ」
「………………」
「カマさ」
「カマ」
続く