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Make love   作者: susan
4/9

もう恋人になる?

 ウエストウッド近くのエドガーの家は決して大きくはないが、欧風デザインの素敵な家だ。


 「お洒落な家ね」


 「祖父からの家さ」


 エドガーはワインやシャンパンを用意してくれたが、ルリコはコ―ヒ―を頂くことにした。

 彼もルリコを家まで送るつもりで、今夜はアルコ―ルは口にしていなかった。

 

 「僕達、良い関係になれそうかな」


 彼の包み込むような暖かな声が、ルリコを魔法にかけ始めた。藍色の大きな瞳は少し垂れていて優しい。

 こんなに見つめられるなんて、私はどうしたらいい? 


 逃げたほうがいい?


 でも、なぜ逃げるの?私も彼を好き


 「まだ、君は別れたばかりでそんな気持ちになれないかもしれないけれど、僕はずっと前から君を好きだ。だから離婚したと聞いて……………ごめん。こんなこと言う男は最低だよな。……………やっと運が回って来たって、飛び上がりたい気持ちだった」


 彼は私の手を握った。彼の熱い体温が伝わってくる。


 でも、こうやって彼の家へのこのこ着いて来たこと事態、既に私の方から意思表示している。

 認めよう。私も好きだった。

「ありがとう」


 暫く二人は見つめ合った。そしてエドガーの方からキスを求めた。大きな体がソファのルリコの上に覆い被さり、かなりの重量感だ。

 エドガーは唇から耳元・首筋とキスを移動させた。そしてルリコのブラウスをめくりブラジャー

を外し、バストに激しいキスを始めた。

 ルリコは進展の速さに戸惑うが、かなりの重量が体を押さえつけていて、抵抗など出来るものではない。


 「嫌でなければじっとしてて。乱暴にはしないよ」


 彼は優しい声で言った。そして、ルリコを抱き上げ、二階のベッドル―ムへ移動した。 

 彼を止められるはずもない。エドガーはルリコの服を脱がす毎に、自分も一枚脱ぐ。という律儀なやり方で彼女の全身にキスの雨を降らせた。


 ルリコは目が覚めたようだった。


 今までの結婚生活は何だったの

 生活費を出し合う合宿生活

 仮面夫婦を演じるだけ

 夫の性癖を隠すための、隠れ蓑に利用された


 腹立たしさが彼女のスイッチを押した。

 ルリコからも、彼を求め始めた。

 エドガーの首元から下腹部までの濃い胸毛が、彼女の体を刺激する。絡み合ううちに、ルリコの口の中に胸毛が入ってくる。

 別れた夫は日系だった。肌を比べると白人男性の肌はカサカサしている。水分とかキメの細やかさは少ない。テクニック云々などではなく、ひたすら情熱とパワーで女性を悦ばそうとする。


 二人は感激的な夜を過ごした。

 好きな相手とメイクラブする。

 それは食事と同じくらい必要で、当たり前で習慣的なこと。


 今までの私の生活がおかしかったんだ。

 エドガーと体を重ね合い、自分がリセットされたような気がした。



「まだ、三年間セックスレスなんていい方よ。10年とか20年とかいるわよ。日本人夫婦だけど」

 と親友のリカが言う。


「信じられない」


「ねぇ、ルリコ。もっと素敵な男性が沢山居るわよ。エドガーもいい人だけど、消防士は危険過ぎるわ。山火事の季節になる度に、もう会えなくなるんじゃないかって心配するのは、アナタ、疲れるわよ。イケメンを紹介するわ。来週空いてる?」


      続く


 

 

 

 

 

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