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マカイリーガー!!  作者: ななかみ
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1章 湧き上がれ!衝動-4

「やっぱ4回の守備れしょ!あっこでゲッツー(1プレーで2つのアウトを取ること)取れてたから流れ変わったんっすよ!

「ああ、あれで裏の攻撃に勢いが付いたな。もちろんきっちりタイムリーを打ったマーティンは素晴らしかったがな。」

結果から言えばクラーケンズ優位の試合展開でそのまま相手チームを無得点に抑えて勝利した。

球場中が湧き上がり試合終了後には赤い風船が飛び交う中、勝利の応援歌を熱唱した。

ソリスも普段では見られないハイテンションでメガホンを叩きまくり社長も音痴ながら大声で歌っていた。

周りにいた初対面のファンの人たちとハイタッチを交わして上機嫌で球場を後にし、停留所で乗合馬車を待つ今に至る。

社長はお酒に強く顔色一つ変えないことが多いがこの日は少し様子が違っていた。

それはクラーケンズが6連敗を止めたからなのか、怪我から復帰したスロール投手の好投に感動したのか。

はたまた全然別の理由があったのかわからないがいつも以上に興奮していて少し顔が赤くなっている。

「なぁソリス。」

「ふぁい、なんすかしゃちょー。」

少し思いつめたような表情の後、ぽつりと続ける。

「・・・やっぱり好きなんだよな、結局。私はどこにいても野球ばかりだ。」

「そりゃーそうでしょ!社長から野球とったらただの美しすぎるバーサーカーですよ。」

「なんだと、私のとこが野蛮だ!」

そういいながらソリスの頭をぱこーんとはたいて早速矛盾を発生させる。

「いたっ、褒めたつもりなのにー。」

ソリスは頭をさすりながら言う。力の強い社長なら軽くはたいただけでも十分ダメージを与えられる。

「それで、なんでしたっけ?野球がなんとかって。」

「ああ、そうだな。もう野球に関わらないつもりで海を渡ってきたんだ。でも結局私には野球しかない。」

「いいじゃないっすかー。」

「それで最近はもう我慢できなくなってきてるんだ。ソリス、お前・・・やりたいか?」

突然の誘いにソリスは混乱して頭から蒸気が出るくらい熱くなった。

目が回りそうなくらい酔っぱらっていたが社長の真剣な目を見てソリスは深々とうなづきながら肯定の返事を返す。

社長は自分から言ったのにまた一旦なにやらしばらく考えてからぽつりといった。

「よし、じゃあやろう、野球を。明日から会社に野球部を設立するぞ!」

明日は日曜日。基本的に週休二日制なので休みなはずだ。

だが社長は毎週他社員の遅れ分をフォローしてくれているのだ。

ソリス達は忙しいと言いながらも誰より頑張っている社長を知っているから続けられている。

決意した社長の眼差しは護摩行の炎より真っ赤に燃え上っていた。


次章へ続く

1章が終わりました。

これで書き溜めてあった分を投稿してしまいましたので

次からはゆっくりな更新になりそうです。

さて今年ももう一週間をきりました。

が、人生は切れ目なく続いていくものです。

油断せず体調管理はしっかり行いましょう。

以下次回予告


ーーーーーーーーー☆次回予告☆ーーーーーーーーー

野球部を設立した『ハッピースポーツ』だがなにせ社員の数が少ない。

社員の家族や友人を借り出して練習を開始するものの

野球に力を入れすぎて仕事がおろそかになる者や逆に野球がうまくいかず不貞腐れる者も。

社内は『野球派』と『反野球派』に分かれてしまいとうとう逃げ出す者も出る始末。

その補填を行うため中途採用を行うことを決意した社長。

果たしてどんな奴らが集まってくるのか?


次章 立ち上がれ! 集えダイヤの戦士たち

お楽しみに。

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