3章 実戦!見せるは個の力4
ゲームはハッピーズが優位に進めて6回終了時点で8-3となっていた。
特に活躍しているのはランザスが4打数4安打、ロビンが二安打二打点と二番三番が機能している。
逆に4番のジャッカス、5番のチャールズが流れを断ち切る展開となっている。
先発のルイスは初回から三つの四球を出すなど緊張からか力を出し切れず2回までで三失点。
それでもその後は落ち着きを取り戻しそれ以降の失点は無い。
両チームともエラーがない締まった展開になっている。
「でもソリスのアドバイスのおかげだぜ。ヒット一本でもなんか自信になるよな。」
アストラにも一本ヒットが出て左打席に自信がついたようだ。
「いや、僕は提案しただけだから。それよりロビンはやっぱりすごいよ。」
「ああ、ロビンにも感謝しなきゃな。」
年下のロビンだがアストラの左打席挑戦にかなり懇切丁寧に指導していた。
その成果が出たこともロビン自身の結果も最高のものになった。
しかし喜ぶのが恥ずかしいのかなるべくそういった素振りは見せまいとしているが口元が緩んでいる。
入社して間もないがそういった部分も先輩に可愛がられる理由の一つだろう。
逆に結果を残せなかったジャッカスとチャールズだが、とくに落ち込んだりはしていない。
もともとのんびりとした性格で焦ってさらに失敗するようなタイプではないのだ。
むしろ守備でのミスがないことをポディシブにとらえている節もある。
チャールズに関しては一度もボールが飛んできていないのだが。




