第二話 やっぱり人間恐怖症?いいえ、人見知りです
私が幻想郷に来てから二日がたった。
今は霊夢さんの所で巫女の真似事をしながらこの世界の常識を色々教えて貰っている。この世界の皆さんはそれぞれの能力を持っているらしい。紫さんは境界線を操る程度の能力で、霊夢さんは空を翔べる程度の能力らしい。
……なぜ全部程度って付くのかが若干きになるんだけど……。
それで、私にも幻想郷に来れたなら何か能力があるはずだけど……、と霊夢さんは言ってくれて、一緒に探しているんだけど、なかなか解らない。
私の人間恐怖症もなかなか治らないらしく、ここに昨日背中に翼を生やした射命丸という人間が来たら何も出来ず、ただ霊夢さんの決して大きいとは言えない背中に隠れているしかなかった。
私はこんな自分も大嫌いだ。
「ゆーうー?どこにいるのー?そろそろ時間よ!」
「あ、はい!すいません。今行きます!」
霊夢さんに呼ばれた。右手首に付けている腕時計をチラリと見ると、2:00と書いてある。毎日二時から、私の能力探しと、この世界を教えて貰う霊夢さんの授業があるのだ。
折角霊夢さんに教えて貰うのだから精一杯頑張って、過去を乗り越えて、霊夢さんに追い付くのが今の私の夢。
私は自分のお気に入りのパーカーを着込むと、靴を履くのももどかしく、神社の前に出ていった。
「あー、もう。そんなに急がなくてもいいって言ってるじゃない。前髪がぐしゃぐしゃよ?女の子なんだから身だしなみに気を付けなくちゃ、ね?」
そう言って私の前髪を撫で付けてくれながらニコリと笑われると、私は目を逸らしながらもごもごと口の中で言い訳を立てるしかない。
「それでね?今日はお客さんを呼んであるの。もうすぐ来るはずなんだけど……」
「お客さん?」
知らない人という単語が脳裏に浮かび、全身をギクリとこわばらせるが、霊夢さんもニコニコとしているので、これも人見知りを治すため、と自分に言い聞かせていると、遠くから何かが飛んで来た。
それはだんだん近づいてきて、私達の目の前に女の子が飛んでくる。
フワフワの黒い服にちょこんとのせた帽子。いかにも魔法使い然とした女の子が飛んで来た。
「あら、魔理沙じゃない」
「おう霊夢。来てやったぜ」
「それでさっき言っていた新しい幻想郷の住人、木下悠よ。悠?こっちは……ってあれ?どこいったの?」
「……そこにいるぜ。本当に人見知りなんだな」
魔理沙と呼ばれた魔法使いが霊夢さんの真後ろに隠れている私を指差す。
…………なんですか。睨まないで下さいよ。霊夢さん。
「いいから!出てきなさい!」
「あうー……」
「どうも、私は霧雨魔理沙だぜ。普通の魔法使いだぜ!」
「そう。能力は魔法を使う程度の能力だけれどね」
「ちょっと霊夢!何でバラすんだよ!」
「いいじゃない。別に減るもんでもないし」
二人が仲良く笑って話している。……何か胸の奥がムカムカする……。
「あ、あの!それでどうするんですか?」
「あ、そうだぜ。霊夢?何で私を呼び出したんだぜ?」
「今日は悠に弾幕ごっこを教えてあげようと思ってね」
「弾幕ごっこ?」
また知らない単語が出てきた……。そろそろ私知恵熱でちゃうよ?
「お、いいな。久しぶりにやろうぜ!」
「えぇ。悠?ちょっと見ててね」
そういうと、二人は同時に上空に飛んだ。
~数分後~
「………………」
「何放心してるのよ。おーい?」
「あっ!すいません凄過ぎて……」
二人の戦いは凄いとしか形容出来なかった。お互いに弾幕を撃ち合い、ギリギリ過ぎるほどあぶなかしく避けて、また弾幕を撃ち込む。そうした戦闘は、結局霊夢さんの勝ちだったけど。
「まっ、いつか悠にも出来るようになるぜ。頑張れよ。じゃあ私はこれでな」
「えぇ、それじゃあまたね。魔理沙」
「ありがとうございました……」
最後まで目を合わせられなかった……。嫌われたかな……?
「さてと。今日の授業はこれくらいにしときましょうか?じゃあ先に戻るわね」
「あ、はい……。ありがとうございました」
明らかにしょんぼりとした状態を見て、霊夢さんが気を使った事が解って、それがよりしょんぼりさせる。
「まぁ、頑張りなさい。悠も私の友達なんだから、いつでも付き合うわよ」
え?今……友達って?あの霊夢さんと……私が?友達と言ってくれた?……これは……夢……?じゃない!
その後私は、部屋に急行し、布団の上で一人、喜んでいた。
そして私は幻想郷で始めての友達が出来た。
戦闘シーンカットすいません!
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