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東方幻想郷物語  作者: 水無月奏
第三章 紅魔異変
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第十一話 舞踏会の終わり

「あーあ……飽きちゃった」

 

 そういい弾幕を撃つのを止めて手を下ろすフラン。

 もう止めちゃうのか、つまんなぁい。


「もうおわらせちゃおうっと♪」

「……なんだと?」

「きゅっとして……」


 と、右手を出し空中を掴むように動く。

 ゾワッと全身を赤黒い殺気の様なものが全身を包む。周りの空間も歪み、赤黒く変色し、大きい手の上に乗っている様な錯覚を感じる。

 ……なんじゃこりゃ。クラクラするな。


「どかーん!」


 大きい手が少しずつ閉まっていく。それと同時に周りの空間が縮んでいく。とてつもない圧力を感じる、私の存在をも巻き込んで押し潰される。


 グシャッ


「やっぱり悠も簡単に壊れちゃうんだね……」


 寂しそうに呟くフラン。それなら壊すなと言いたいんだが?


 ……パチン……パチン……パチン。


 指の音が響く。


「な、何!?どこから!?」


 ……パチン……パチン……パチン。

 六度の指の音が鳴り、止まる。

 空中からにじみ出てくる私に驚いて声もでない……訳でもない。


「はは……驚いたろ?壊される直前に存在自体を消してまた出したんだよ。ついでに能力もつかえないぞ?こんなんでやられるかよ。べーっだ」

「んー!んー!」

「あぁ、そうか。喋れないのか。これでいいかな?」


 パチン。と一つの指が鳴る。これでまぁ喋れるようになるだろう。


「っ!ゲホッ……い、一体……何を……」

「フランの全身の筋肉を使えなくしたんだよ。流石にそれじゃ何も出来ないしな。全身の関節を外して元に戻したし、三十分は動けないぞ。この勝負は……私の勝ちだね」


 最後にニヤッと笑って挑発する。

 フランはまるで私を親の仇の様に睨んでいる。……と、フランの目から黒いものが消える。やっぱり狂気に支配されていたか。ついでにこれも消しておこう。


「あり……がと……悠……」

「……どういたしまして♪」


 この体もそろそろ返さないと、私と融合しちゃうしね。霊夢さんたちも丁度終わったみたいだし。

 ちょっと時間差を置いて紅魔館からでる。

 そこには頭からぷすぷす煙を上げたまま(きぜつ)っている美鈴さんが居た。

 ……分身がやった不始末だ。ちゃんと後片付けをしないとね。

 美鈴をしっかりと布団に寝かせ、一緒に入って意識を交換する。 


 ククク……お互い面白いことになり……そう……だ……。

悠(精神汚染)はただの能力を使っているだけです。チートではありません。扱い方が上手いだけです。

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