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二度目の異世界は勇者召喚でファンタジーでした  作者: 忘八


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10/12

チートが無かったら負けて《死んで》た

大体サブタイ通りの内容


短いけどキリが良いので投げる


 攻撃準備を完了させた親愛なる"ロクデナシの友"。

 もとい、蒼木 龍兵は鼻歌と共に2本のパンツァーファウスト3 IT600を左右の肩に担いで歩みを進めて居た。

 コレから行う攻撃と共に始まる戦闘に胸を躍らせて期待した様子で歩みを進めて行く龍兵は自分が仕掛けたFFV013の前で立ち止まると、2本のパンツァーファウスト3 IT600を壁に立てかける様にして置いた。

 文字通り肩の荷を降ろして身軽になった龍兵は「そんじゃ始めるべ」そう呟くと、立て掛けたばかりのパンツァーファウスト3 IT600を1本。手に取って弾頭先端のプローブを伸ばさずに右肩へ載せて構えると、安全装置を解除。

 それから備え付けの照準器を覗き込んで照準を合わせ、引金を引いた。

 耳を劈く爆音とも言える砲声と共に直径110ミリの大きな対戦車榴弾が勢い良く飛び出せば、撃ち殻となったパンツァーファウスト3 IT600を即座に捨てた龍兵は着弾を確認せずにもう1本のパンツァーファウスト3 IT600を取って構え、引金を引く。

 通路の奥にある広い部屋で大きな爆発が起き、部屋の中に居た多数の敵であるモンスター達が爆発と共にバラバラに飛び散った。

 モンスター達が状況を掌握しようとする中。もう1発の対戦車榴弾が部屋に飛び込み、またも爆発と共に多数のモンスター達をバラバラ死体へと変えていく。

 そんな先制攻撃をブチ込んだ龍兵は息を大きく吸い込むと、腹の底から大声を吐き出した。


 「オラァ!!クソ共!!俺は此処に居るぞ!!」


 挑発も兼ねた誘いとも言える大声を出した龍兵は再び息を吸うと、また大声で叫んだ。


 「さっさと掛かって来やがれってんだカス共!!」


 挑発とも言える叫びがモンスター達に届けば、怒り狂った無数のモンスター達は部屋を飛び出して敵である龍兵へ向けて突撃する。

 そんな敵の突撃を視認した龍兵は直ぐに背を向けると、全力で走り出した。

 100メートルを11秒切れそうな程のスピードで全力疾走する龍兵の視線の先にケミカルライトの明かりと共に自分の仕掛けた地雷が見えて来ると、口元に笑みを浮かべる。

 程なくして自分の仕掛けた地雷……FFV013の所まで来ると、龍兵は立ち止まってその後ろへと移動する。

 FFV013の後ろに立った龍兵は壁に立て掛けて居たパンツァーファウスト3 IT600を急いで引っ掴むと、直ぐに右肩に載せて構え、安全装置を解除して引金を引いた。

 砲声と共に対戦車榴弾が放たれれば、先頭を駆けるモンスター達へ吸い込まれる様にして命中。3度目の爆発が起き、モンスター達の突撃が頓挫する。

 その攻撃によって突撃が破砕されると、既に撃ち殻となっていたパンツァーファウスト3 ITを棄てていた龍兵はもう1本あったパンツァーファウスト3 IT600を引っ掴んで構え、2発目をブチ込む。

 そうして未だ突撃を続けるモンスター達へ追い撃ちを加えて多数のモンスター達をバラバラに死体にジョブチェンジさせると、龍兵はまたも踵を返して走り出した。

 全力で走って自分の中で第1防衛ラインと決めていた部屋の前までやって来た龍兵は肩で息をしながらも、余裕の表情でその場にしゃがんで地面に置かれた点火器を手に取った。

 点火器を手にした龍兵はケミカルライトの明かりに照らされる未だ数多く残る怒り狂ったモンスター達を視認すると、点火器を作動させた。

 その瞬間。

 モンスター達の前にあるFFV013が起爆。爆発と共に1200発の散弾がブチ撒けられた。

 1200発の散弾は先頭のばかりか、その後ろに居た多数のモンスター達をミンチに変えた。そればかりか、ミンチになったモンスター達の後ろに居たモンスター達に無数の孔を穿ち、殺しもした。

 だが、そんなキツい1発を喰らわされてもモンスター達の数は未だ多く、突撃を辞めようともしない。

 それ故に龍兵はオマケとしてパンツァーファウスト3 IT600をブチ込んだ。

 そうして追い撃ちを掛けると共に時間を稼いだ後。龍兵は静かに鎮座する三脚に据えられたM2ブローニングに飛び付き、2つのグリップを握ると共に親指でスペードトリガーを押した。

 みんな大好きマグナム拳銃なんて目じゃない程に五月蝿い銃声が連続して響くと共に12.7ミリ重機関銃弾が吐き出されれば、無数の死体を踏み越えて突撃を続けるモンスター達は次々に手脚等が千切れ飛んだ孔だらけの死体と化していく。

 そんな機関銃掃射を行う龍兵は内心で呆れると同時。()()()覚えていた。


 訓練された兵士だったらとっくに退いてるし、野生動物だって一目散に逃げるだろ?

 それなのに何だって連中は突撃を辞めねぇんだよ……


 生き物。特に人間を含めた動物は生きると言う本能から迫り来る死から逃れんとする。

 だが、突撃を未だ断行するモンスター達はそんな本能が無いかの如く、敵である龍兵を殺さんと突撃を続けて居た。

 そんなモンスター達に対し、龍兵の中で過去の記憶が蘇る。


 "兵隊アリ"共を思い出すなぁ……

 ()()()()()()()()()()()()()()()()()人の姿をしてるのに人権は与えられず、殺戮や虐殺を行わされる憐れな連中を……


 "兵隊アリ"。

 ソレは当時の龍兵が過去に何度も戦った人であって人ではない、人の姿をした兵器達の蔑称であった。

 そんな憐れな兵器達を思い出した龍兵はM2ブローニングを撃ちながらも、依頼人の彼がモンスター達を"兵隊アリ"。そう例えたのを理解すると共に納得した。


 「成る程。連中も人造的に造られた兵器って訳か……て、事は連中は俺を絶対に殺せって命令を受けてると見た方が良さそうだな」


 龍兵の理解は正しかった。

 モンスター達はこの場には居らぬ創造主から、龍兵を必ず殺せ。そう命じられて居た。

 それ故にモンスター達は目の前で仲間が死んでも突撃を辞めずにいるのであった。

 そんなモンスター達に龍兵は憐れみを感じながらも、容赦する事無く弾を浴びせ続ける。


 「お前等には少しだけ同情してやるよ。だが、キッチリ敵として扱って殺す……俺は未だ死にたくないんでね」


 そう独り言ちると、今までけたたましい銃声を響かせていたM2ブローニングが沈黙した。弾切れだ。

 もうもうと白煙を上げるM2ブローニングが弾を撃ち尽くしたのを知った龍兵は即座に両のグリップを手放すと、脇に置いていたパンツァーファウスト3 IT600を急いで引っ掴んで構え、引金を引いた。

 砲声と共に未だ突撃するモンスターをふっ飛ばして僅かながらも時間を稼げば、龍兵は急いでリロードしていく。

 M2ブローニングのフィードカバーを開けてから空のアモ缶を投げ捨てふと、龍兵は予備のアモ缶をセットとして蓋を開け、中からベルトリンクで列なる100発のMk211ラウフォスを引っ張り出してM2ブローニングにセット。

 それからフィードカバーを閉じて大きなチャージングハンドルを順手で強く引っ張ってリロードを完了させれば、再び射撃を開始した。

 その後も龍兵は12.7ミリ機関銃弾を延々と浴びせ、パンツァーファウスト3 IT600を何発も叩き込んでいく。

 だが、敵であるモンスター達の勢いが一向に衰える気配が無かった。

 そんな中でM2ブローニングが何度目かの沈黙をした。

 その場に予備の弾が無い事を視認した龍兵はその場では最後の1発と言えるパンツァーファウスト3 IT600をモンスター達にブチ込むと、立ち上がって躊躇い無く駆け出し、後退した。

 龍兵が脱兎の如く逃げてから程なくしてモンスター達が部屋を埋め尽くしていく。

 先頭のモンスター達が先へと進んで行くと、部屋の4隅に置き土産。そう言わんばかりに仕掛けられていたFFV013が起爆し、4800発の散弾によって部屋を埋め尽くしていた無数のモンスター達がミンチをすっ飛ばして血煙と化した。

 そんな爆発音が響いた頃。

 第二防衛ラインと呼べる地点まで後退を完了させていた龍兵は呆れ混じりにボヤきを漏らして居た。


 「まさか対空機関砲まで召喚出来るとはなぁ……まぁ、助かるから良いけど」


 そうボヤいた龍兵の視線の先には2本の太く長い砲身を持った、旧ソ連が産んだ傑作兵器の1つとも言えるZU23-2連装機関砲が鎮座していた。

 そんなZU23-2の後部に備え付けられたシートに座った龍兵は2つのハンドルを回していく。

 ZU23-2が左右に回転すると共に2つの砲身が上下に動くと、龍兵は「世界が違っても操作方法はあんま変わんねぇんだな」そう独り言ちながら発射ペダルの近くに足を置いた。

 それから暫くの間。足止めの為に仕掛けたFFV013が起爆した音が何度も木霊した。

 そんな木霊を数えていくと、最後の1発が起爆する。


 「そろそろ来るか」


 そう呟くと共に発射ペダルに足を掛けた龍兵は照準器越しに敵がやって来る通路を見詰める。

 程なくして照準器が敵の先頭を捉えた。

 だが、龍兵は発射ペダルを踏む事無く待った。


 未だだ。

 可能な限り引き付けろ……


 心の中で自分に言い聞かせて撃ちたい衝動を抑え込む内にモンスター達の先頭が射撃開始位置へと来た。

 それを視認したと同時。龍兵は発射ペダルを奥まで強く踏んだ。

 その瞬間。M2ブローニングとは比べ物にならぬ砲声にも似た銃声が2本の砲身から連続して響けば、放たれた多数の23ミリ砲弾が先頭やその後ろに居る多数のモンスター達を瞬く間にミンチへと変貌していく。

 絶え間無い23ミリ砲弾の掃射によってモンスター達が散り散りに引き裂かれ、憐れな肉片と化した。

 そんなミンチをモンスター達は踏み越えて進み続ける。

 だが、直ぐに憐れなミンチの仲間入りをした。

 暫くの間。ZU23-2の連続した砲声が響き続けた。

 そして、砲声が止んだ。

 照準器を介して見る向こう側には動くモノは無かった。

 見えるのは無数の肉片と一部残った腕や脚と指。それに地面を埋め尽くさんばかりの血と散り散りになった臓物ばかりであった。

 そんな光景を油断なく見廻し、残敵が完全に無い事を確認した龍兵は其処で漸く一息吐いた。


 「ハァァ……しんど……」


 溜息と共にボヤきを漏らした龍兵はFASTヘルメットを脱ぐと、汗に濡れた髪をワシャワシャとした。

 それから腰の水筒を取って喉の渇きを癒すと、水筒を戻してから煙草の箱を胸ポケットから出した。

 中から煙草を1本抜き取って銜えた龍兵は火を点すと、紫煙を吐き出して煙草を燻らせていく。


 「すぅぅ……ふぅぅ……やっぱ、勝った後の煙草って格別だわ」


 勝利の後の一服を心から美味そうに愉しむ龍兵は紫煙と共に独り言ちると、ゲンナリとした様子でボヤいてしまう。


 「武器弾薬を召喚出来るチートが有ったから勝ったけど、無かったら考えたくねぇな……」


 今あるZU23-2の様な兵器を含めた武器弾薬を召喚出来るチートが有ったからこそ、龍兵は単独で数百以上にも昇る敵を殲滅する事が出来た。

 無かったら、勝ち目は皆無に等しい。

 ソレを理解しているからこそ、龍兵はこの先もこんな戦いをする羽目になるのか?そう感じると共にゲンナリとしてしまった。


 「まーた、こんだけの敵を相手にするとか御免だぞ……」


 ゲンナリとした様子でまたもボヤいた龍兵はふと思った事をそのまま口にする。


 「こんだけの兵力を置いてまで連れ出されたくねぇ、あのガキはマジで何者だ?あの野郎(依頼人の彼)はプロパテールって名前を教えて来たけどよ……」


 自分の重ねて来た経験からアホな程に兵力を置く程に守りたい価値が、依頼人の彼がプロパテールと呼ぶ少女にある。

 そう判断すると共に疑問を覚えた龍兵であったが、直ぐに考えるのを辞めた。


 「考えるより、救出した後にあの野郎から聞いた方が早いな……どっちにしろ救出せん事には話が進まんし」


 自分にとって一番効率的な判断を下した龍兵、静かに煙草を燻らせながら身体を休めるのであった。




サブタイと龍兵の理解通り、大量の武器弾薬が無かったら負けてるのよね…


つーか、兵器込みで大量の武器弾薬があってもやりたくねぇ戦闘だわよコレ…単独なら尚更に


考えてみ?

100や200で効かない数百の敵を自分独りだけで皆殺し出来るか?例え、チートがあっても難しいし、何なら、不可能なレベルと言っても良いわよ?

例外としてドゥームスレイヤーやマスターチーフが居るけど←


ソレでも先に進む為に挑まざる得なかったから龍兵はどう戦うべきか?考え、勝利の為に自分が有利に戦える様に準備を進め、戦闘して勝利した


コレが野戦なら……戦わずにコソコソ隠れて砲兵隊か攻撃機でも呼んで、其処に砲弾の雨なり航空爆弾複数なりブチ込んで貰う方が良いかな?キルストリークバンザイ


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