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1ステージ


「ひゃっはー!!」


「何だよあれ。」


「五月蝿いなあ。」


そんな小さな文句の数々が来てもあたしたちの心は揺るがない。


あたしたちはバイクで全速力で走っている。


世間で俗に言う「ノーヘル」に「くるぶしまでのスカート」を身に纏って。


これが世間から見る「不良」「ヤンキー」の証だそうだ。


あたしたちは、ただ好きなことをしているだけなのに…。



レディースの集まりが早く終わり、家へ帰った。


今日も学校をサボった。


あたしは「サボリ」の常習のため成績は悪い。


元々勉強は嫌いだし、しなくても死ぬことはない。


あたしの父は病気で他界した。


母も病弱で無理して女手ひとつであたしを育てている。


いつも夜遅くまで働いている母をあたしはひとり家で待っている。


そのため吐き出す場所が欲しかったのかも知れない。


そして心の隙間を埋めるものも…。


「おかえり!ご飯できているよ!」


今日も「ただいま」の言葉は不要で「おかえり」の言葉が必要だった。


「つばさ、ちゃんと学校行かなきゃ駄目よ!」



「赤根!何だこの点数は!」


28点のあたしの数学の答案用紙を差し出し先公は怒鳴った。


「お前どうしたらこんな点数が取れるんだ!


だいたいお前他校の奴らと暴走族を組んでいるらしいな!


いい加減にしろよ!」


「へいへい。」


「『へいへい。』じゃない!


いいか?


次の期末テストで50点以下なら補習だからな!!


いいな!?」


あたしは怒ってその場を去り、職員室の扉を乱暴に閉めた。


その威圧的な音に先公は諦めがついただろう。


『やれやれ、困った問題児だ…。』

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