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「キャー!」


「つばさー!」


あたしの声より迫力があるのではと思う歓声。


どんな画材でも描けないであろう照明。


そこへあたしの姿が交わる。


「みんなー!来てくれてありがとう!」


そう、歓声はファンがあたしにくれた宝物。


あたしはアイドルとしては10年のベテラン。


しかし、ソロとしては新米なのだ。


思えばその10年は、ある時は多忙だった。


またある時は暇だが数奇な目にあったりもした。


まあ、その暇で空白の時間を引けば10年にも及ばないが。


だが、ファンの熱い想いがあたしを持ち上げてくれたのだ。


「今から行くよ!」


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