表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/5

そして現在

 とある月明かりの下、血まみれのまま路地裏で寝ているひとりの男性がいた。普通なら近寄りたくないような、そんな男に5人の人影が近づいて声をかける。


「ーーーーーーーい、」



「…………」



「ーーーーーーい、おきろ!」



「………」



「ーーーーーーおい!起きろってば!」



「………ん、」



「はぁ。こんなところで寝るなよ。」



「……お前らが遅かったんだろ。」



「高斗、またあの夢見てたの?」



「何だっていいだろ。ほっとけ。」



「にしてもさぁ、流石に見つけるのは無理でしょ。もう何年経ってると思ってるんだよ。いい加減諦めな?」



「10年ぐらい経つんじゃない?」



「…………絶対、どこかにいるんだ。あと、出会いは9年と8ヶ月と25日目前だ。まだ10年経ってない。」



「細かっ……え?ふつうにキモい。」



「うるさい。いいだろ別に。」



「というか、手がかりは血の味と声だけだろ?顔も覚えてないのに見つけるとか無理じゃん。」



「無理じゃないし。いいからほっとけよ。」



「いやいや、血の味確かめるために片っ端から寄ってくる女の子の血吸うせいで、世間が高斗をかなりの遊び人だと思ってるのを俺らは心配してるわけよ。」



「実際ただ初恋拗らせてるだけっていうな。」



「めっちゃウケる!」



「だからほっとけって!」



「まぁまぁ。ほら、次のお客さんがお出ましだ。お前ら、いくぞ。」



 いつもと変わらない夜。そうして6人の人影は、再び返り血(・・・)で血まみれになりながら夜の闇に消えていった。




 


















評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ