第2章 始まり
どうも皆様ミケです!
今回も長々と書かせていただいてます。
春も真っ只中だというのにまだまだ寒い日が多くて体調管理が大変です(^_^;)
皆様もどうかご自愛ください。
?「よし、ここなら大丈夫だろう。」と、立ち止まる。
そこは、本当にアルトリアなのか?という程に薄暗く人気の無い裏路地だった。
僕は何故ここに連れてこられたのだろうと、緊張と不安がこみ上げる。
?「まぁそんなに恐れる必要はない。ほら、手を出せ。」と、言いながら僕に手を差し出す。
恐る恐る手を出すと、その手をグイッと引っ張り身体を近付ける。
?「目を瞑っていた方が良いぞ。」そう言うと、僕らの周囲を光のようなものが覆う。
僕は、急いで目を瞑った。
どの位経っただろうか…。
?「目を開けて良いぞ。」
その言葉を聞き、恐る恐る目を開ける。
するとそこは、何処かの部屋だった。
?「さぁかけたまえ。」
僕は言われるがまま目の前の椅子に腰掛ける。
?「こんなものしかないがまぁ飲みたまえ。」
目の前にティーカップが置かれる。
?「さて早速だが本題へと入ろうではないか。
主、私の弟子になるつもりはないかね?」
言葉の意味が理解できていない。それに先程のは一体?僕は口を開き、聞く。
「で、弟子とは一体どういうことですか?それに先程のは一体何ですか?」
その問いに対し彼女は答える。
?「先程のはメタスタス転移の魔術だ。弟子というのは魔導師として私の教えを請わないかという話だ。」
まだ理解が追いつかない…
「メタスタスって失われた魔術じゃないですか!?あり得ない…。それに魔導師といったって僕にはマナが無いんですよ?」
と、話すと彼女は目を丸くし答える。
?「マナが無いって冗談を言うものじゃないね。元来人には生まれながらにしてマナを有するものだ。信じられないのであればこれを見るといいよ。」
そういうと目の前に水晶玉を置く。
?「これは人の有するマナを可視化出来るマジックアイテムだ。その水晶玉を見ててご覧。」
その言葉のまま水晶玉を覗く。
するとそこにはアルトリアの人々が映し出されている。そしてその人達の周りにターコイズブルーの様な色のオーラのようなものが漂っている…。
?「これがマナだ。視点を君に移すぞ。」
と、指を鳴らすと、水晶玉に自分が映し出される。
?「ほら君にもマナがあるだろ?」
確かに僕の周りにも先程のオーラのようなものが漂っている。
その光景が信じられず何度も目を擦る。
?(今まで自分がマナを持つ事に気付かなかった…そんな事があるのか?まあいい。)
?「これで理解出来たかね?君にもマナがあるって。」
今までマナが無いと言われ、虐げられてきたそんな僕を肯定してくれる言葉をくれた。
その言葉に涙を流してしまう。
「す、すいません…すぐ落ち着きますから…」
止めたいのに涙が溢れて止まらない。色々な感情が溢れてしまう。
そんな僕を前に彼女は何も言わず僕の頭を撫で、僕の溢れた気持ちを聞き、静かに宥めてくれた。
?「よし、落ち着いたようじゃな。」
そう言うと、翡翠色の眼差しで僕を見つめる。
「はい、すみません…。ありがとうございます。」
?「では先程の答えを聞ければと思うのだがどうだね?」頬杖をつきながら聞く。
「僕なんかが魔導師になれるのでしょうか…」
?「なれる。私が保証しよう、それに今まで見てきた誰よりも主のマナは綺麗だ。さぁどうだね?」
そんな言葉を言われて、認められ必要とされている。また溢れそうになる涙を堪え、答える。
「やります…やらせてください!」
?「良い返事だ。では契約といこうではないか。主名はなんという?」
「ロイです!」
?「ロイか、良い名だな。紹介が遅れたな、私の名はマーリン。」
マーリンは自己紹介を終えると呪文を唱えだす。
マーリン「我、名をマーリン・イデア、そして契約者ロイ、ここに血の盟約を結ぶ…例え死して肉体が滅び魂だけと成り果てても消える事のない血の絆をここに誓う。」そういうとマーリンの身体と僕の身体が光る。
マーリン「これで契約は終了だ。証として今日からロイ・イデアと名乗るといい。」そういうと椅子へと座り込む。
僕は得も言えぬ感覚に少し戸惑いながら、頷く。
今回も見ていただきありがとうございましたm(_ _)m
これからもどんどん投稿していきますのでよろしければいいねや感想などいただけますと力になります!