prologue
幼少期はよく本当の意味で戦隊物のヒーローに憧れ、大きくなったら○○レンジャーになりたいなどと、よく七夕でお願いを書いたり、サンタクロースは実在すると全く疑念を差し挟むことはなく必死にサンタさんに欲しいものをお願いしたりした童心は少なからず誰にでもあっただろう。
だが少しずつ成長するにつれ皆が現実を受け止めねばならず、その夢は玉砕する。
小学校高学年にもなると完全に童心など忘れた公一は反抗期に入りよく親にケチをつけたものだ。
少しでも童心を忘れたくなかった公一はこの頃、都市伝説にハマっていた。
自ら進んで都市伝説を調べ得た情報を友人に教えることが大好きだった。
都市伝説は現実的で定番のホラー系だけだけではなく、タイムトラベル、異世界移動、宇宙の謎といったなんといっても分野が広く調べることに飽きることはなかった。
そんな公一でも実は自分自身全く信じてはいなかった。
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公一が生まれ育った町、見飽きたほど馴染み深い町並み。
ガキの頃よく友達との待ち合わせに使ったあの時計台。
そこで公一は携帯で誰かと大声で電話をしていた。どうやら喧嘩をしているようにも見える。
「公一っ!遅すぎるって~どうしたの!?なんかあった?」
「お前こそ何いってんださなえ!俺はちゃんとそこに居っ...........」
リリリリリッリリリリリッ甲高い目覚まし時計の音が耳元でうるさいほど鳴る。瞬時に目が覚め素早く上体を起こした。
朝起きればひどく肌寒いほどの秋の訪れだというのに俺はびっしょり汗をかいていた。
また同じ夢を見た気がした。一体何なんだ。
大学に入学して独り暮らしをした頃からこのような気味の悪い夢を何度も見る。だが、いつもそこで夢は途切れた。
今年の誕生日で二十歳を迎える俺は現在大学3年生で地元の大学に進学した。大学2年生の時に彼女ができ順風満帆な生活を送っている。
何の当たり障りもない平穏な日常があの夢でみたような非現実的な事件へと発展していったのはもう少し先の話だ。
あの都市伝説を初めて耳にしたこともその頃からだった。




