表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
70/90

(70)

1死、ランナー1、3塁。


犠牲フライでも1点が入るこの状況は、勝負所である。


絶対負ける訳にはいかない。


楢崎は深呼吸した。


あと2人。


あと2人抑えれば勝てるんだ。


7番の川本が打席に立つ。


楢崎は第1球を投げる。


川本は、バットを振る。


「ストライク!」


楢崎はホッとした表情をした。


この試合、色々なことがあった。


正捕手の交代、元チームメイトの登板ーーー。


思い起こせば色々あった。


しかし、その試合もあと2人抑えればーーー。


楢崎はあっという間に川本を三振にした。





「よっしゃー!」

「あと1人!」


グラウンドが一気に活気づく。


荒谷高校は最後のバッターになった。


これを抑えれば、勝てるーーー。


楢崎はまた深呼吸をして、投球モーションに入った。


その時、


「おい、萩原!頼む!絶対に打ってくれ!」

という古舘の大きい声が聞こえてきた。


楢崎は第1球を投げる。


萩原はスイングする。


「ファール!」


ボールは後ろに飛んでいく。


ただでは勝たせてくれないみたいだなーーー。


楢崎は第2球を投げる。


萩原のバットはボールを叩いた。


ボールは高く上がる。


井川が追いかける。


古舘は固唾を飲んで、ボールの行方を追う。


ボールは、井川のグローブに吸い込まれていった。


「アウト!ゲームセット!」


大歓声が鳴り響く中で、古舘はその場に動けなくなった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ