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「おい、明」

誰かに呼ばれている声がする。この声は長瀬だ。

明はゆっくり目を開けた。

そこには、明北野球部のグラウンドだった。

どうなってるんだ?と、明は回りを見渡した。しかし、いくら見てもそこは三年間練習してきたグラウンドだった。

「おい、こんな所で何突っ立ってんだよ。早くグラウンドいくぞ」

長瀬が明の背中を小突いた。

「な、何すんだよ。早く公園行こうぜ」

明は戸惑いながら長瀬に言った。

「は?何言ってんだよ。俺たち一年は球拾いだろ?」

一年?何をいってるんだ長瀬。俺たちは三年じゃーー。

明はそこでハッと気づいた。

こ、これってまさか、タイムスリップってやつじゃないのか?

ーまさか。俺にそんなことが出来るはずがない。あれは漫画でしかないんだから。





いや?待てよ?そういやさっき頭痛がしたな。あれがタイムスリップのサインだったのか。それにしても何でー。

明は情報を整理した。自分はタイムスリップしたこと。そしてタイムスリップした先が一年の時だったこと。

「まさか俺がタイムスリップしちゃうなんてなぁ」

明はつぶやいた。

「おい、明、練習に遅刻するぞ」

声と同時にせかせかした足音がこちらに向かってくる。

「明、ここにいたのか。一年は早くグラウンドに来るように森先生に言われてるだろ」

そう言ったのは、同級生の立脇恭一だった。確か野球部のキャプテンだった。

「あぁ、今行く」

「早くしろよな」

恭一はそう言うとせかせかとグラウンドにかけていった。

さ、俺も行くか。明は部室に入った。

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