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魔女っ子四姉妹  作者: しるばーすたー


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強さの秘訣

僕はレナと一緒にさらに森の奥へと進んだ。


さっきから周りには僕よりずっと強い魔物が身を潜めている。

決して僕たちの前に姿を現そうとはしない。


メグルが言ってたっけ「強い魔物は知能が高く自分より強い相手とは戦わない」って。

潜んでいる魔物は僕よりずっと強い、なのに襲ってこようとはしない。

なら僕と一緒にいるレナが潜んでいる魔物より強いということになる。


メグルから四姉妹の年齢は聞いている。レナは僕と一歳しか違わないはずなのにどうしてこんなに強いのか。

いや、僕がこの世界に来たのは二年前だし、二年間魔法を習った僕と十八年この星で暮らしているレナを比べるのはおかしいのかな?

でも旅先で出会った冒険者や衛兵から「あんた強いな」って言われてたし、僕自身この星の中でかなり強い部類に入っていると思っていた。


四姉妹と古龍に会うまでは。


あ、でもノアっていう子だけはなんだか守ってあげたくなる感じだった。

レナ以外にも古龍さん、ミア、リナは僕の周りで潜んでいる魔物より強い。特に古龍さんはさっき出会ったヴェルクレイスさんより強かったし、何よりレナと一緒で、魔力や強さの底が見えなかった。


んーわからん!


僕はかなり考えたけどその答えが見つからなかった。


するとレナが急に振り返った。


「どうした? またメグルの事で何か悩んでるのか? 解決できるかは分からないけど、話なら聞けるぞ!」


レナが胸を張りながら言った。


「そのことじゃないんだ。どうしてレナがこんなに強いのか、考えてただけだよ」


レナが少し間の抜けた顔になった。


たぶん思ってた事と違う返答が来たから少し混乱しているのかもしれない。


「あー、そういうことね」


レナが少し考えこんだ。


「私でもよくわからないんだ」


本人が分からないということは才能が大きかったりするのかな。


「ただ、小さいころからお父さんからは戦い方、お母さんからは魔法やいろんな知識を教えてもらったな」


お父さんとお母さんか、そういえばまだ見てないな。


「じゃあ、そのおかげだったりするのかな」


「でもそれは、ミアやリナも一緒だしな。んー」


レナは首をかしげ、頬に拳を当ててしばらく考え込んだ。


「才能だな!」


思いついたかのようにレナが勢いよく言った。


才能か。


「あ! 今私を見ながらなんだこいつみたいな顔したな!」


レナが僕を指さしながら言った。


「してない! してない!」


僕は首を横に振りながら否定した。

するとレナは笑いながら「冗談だよ」といった。


そういう感じで談笑しながらしばらく森の中を歩いていると一匹の猫が飛び出してきた。

それをレナが無防備に抱き上げようとする。


「あ、レナそれってかなり危険な……」


僕がすべて言い切る前にレナは猫を抱き上げ、僕の方へ振り向いた。


「ん? なんだ?」


レナはキョトンとした表情で言った。


「その魔物ってかなり危険な猫……魔物じゃなかった?」


抱き上げられた魔物がおとなしくしているから危険かどうか分からなくなり、僕はレナに確認した。

するとレナはその魔物に視線を移した。


「そうか?」


レナは抱き上げた魔物を撫でながら言った。魔物は気持ちよさそうに喉をゴロゴロと鳴らしながら「にゃー」と鳴いた。


「それよりほら! マルも撫でてみるか?」


レナが魔物の両脇を手でつかみながら僕に近づけた。


「わっ!」


僕は急に近づけられたその魔物にびっくりして後ずさりをした。

するとレナが笑いながら「そんなにびっくりすることはないだろ」と言った。


いや、この魔物、めちゃくちゃ危ないはずなんだけど……てか実際に見たことがある。自分より何倍もの大きさをした魔物を一口で食べた所を。


僕がかなり怖がってるのを見かねてか、レナが抱き上げた魔物を自分の顔の前まで持ち上げ「僕は噛まないにゃー」と言い、魔物もそれに合わせて「にゃー」と鳴いた。


「よし!」


と僕は自分の頬をたたき覚悟を決め、恐る恐る抱き上げられた魔物に向かって手を伸ばした。

それを見たレナが「あはは」と笑いながら、「怖がりすぎだって」と言った。


僕はようやく魔物の頭に触れ、そっと撫でてみた。

そしたらまた魔物が喉をゴロゴロと鳴らし、「にゃー」と鳴いた。

それを見た僕は、ほっとため息をついた。

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