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腐れ縁の男子高生3人で異世界行ったら案外楽しかった件  作者: 秋川悠


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魔力レーダー登場(ド〇ゴンボールではありません)

 ギルドからの緊急依頼を引き受けた俺たちは、駆け足で依頼主の息子が迷い込んだ旧研究施設に向かった。


 その研究施設はグランメル地区の外れにあり、人通りがほとんどない場所にあった。

 

 ちなみに、俺が暇な時間を使って街を散策していたこともあり、迷うことなく目的地に着くことが出来た。まさか、こんなにも早く散策の経験が活きるとは思っていなかった。


「ここが旧研究施設か。ミレイさんからは聞いていたけど、気味の悪い場所だな」


 つい声に出した俺の言葉は、湿った空気に吸い込まれるように消えていった。


 石造りの外壁はひび割れ、蔦が絡みつき、ところどころ崩れ落ちている。割れた窓からは、風が吹き込むたびに軋む音が響き、まるで誰かが中からこちらを覗いているような錯覚すら覚えた。


 入り口には「立入禁止」の札が掲げられている。

 

 定期的に交換されているのか札は新しいが、扉自体は煤けて黒ずんでおり、長い年月を放置されたことが一目でわかる。


「こういう雰囲気のある場所、久々だな~。なんかワクワクしてきた!」


「タカシ、一時期心霊スポット巡りにハマってたもんね」


 おい、何だその情報は。初耳だぞ。


「お前、そんな趣味あったのか」


「高校に入ってからすぐにハマったんだよ。自分探しをしたくてよ。幽霊に人生相談したら新しい何かが見つかると思ったんだけどよ、怪奇現象のかの字も無かったんだよな」


 何だそれ。普通、自分探しは海外とかで放浪することを言うんじゃないのか?それに幽霊に人生相談って、何を話すつもりだったんだこいつは…。


「はぁ......。真面目に聞いて損したわ。まぁとりあえず入るか」


 タカシのくだらない趣味に呆れながら、俺は薄気味悪い研究施設の扉を開けた。


 中に足を踏み入れると、冷え切った空気が肌にまとわりつく。

 

 床には、砕けた薬瓶や錆びついた器具が散乱していた。天井から垂れた鉄鎖が風で揺れ、かすかに「カチ、カチ」と不気味な音を立てる。


 壁には魔法陣らしき痕跡がいくつか焼き付いており、うっすらと淡い光を帯びている。まるで今もなお、何かを封じ込めているかのようだった。


「うわ.....。なんか嫌な感じがするんだけど......」


 ラティが俺の裾を軽く掴む。その指先は小さく震えていた。


「ラティ、お前ビビりすぎだろ!ほら、幽霊なんていねーって!ガハハハッ!」


 タカシが笑い飛ばすが、暗い廊下に響く声が逆に怖さを増幅させているのは気づいていないらしい。


「べっ、別にビビってなんかないし!!ほ、ほら!あれよ!あんたを怖がらせるために少し鎌をかけてみただけよ!!」


 必死にラティが言い訳をするが、声が裏返っていて全く説得力がない。


 ちなみにソウタはというと、廃棄された魔導装置をじっと観察していた。


「このあたり、まだ一部の魔力が残ってるね......。実験途中で放棄したんじゃないかな」


 興味深そうに小さくつぶやくソウタの右手には、懐中時計のような道具を持っていた。


「ソウタ、お前そんなもんどこで買ったんだよ?」


 タカシがソウタの持っている道具を指差して訊ねる。


「出店の雑貨屋で買ったんだよ。魔力量が検出できる道具らしいんだけど、ちゃんと機能してるみたいだね」


 そう言って、ソウタはわざとらしく俺たちの前で道具を振って見せびらかす。


「てか、建物の中に入れたのは良いけどよ、どうやって迷い込んだガキ探すんだ?」


 タカシが頭を掻きながら言う。


「この状況で分散して探索するのは危険だ。魔物が住み着いているってミレイさんも言ってたしな」


 俺がそう答えると、近くの受付台にフロアマップらしきものを見つけた。


 俺たちはマップを確認しに近づくと、この建物が三階建てプラス地下フロアの計四層構造であることがわかった。


「意外と探す場所多そうだな......。まぁとりあえず上の階から探してみるか」


 俺がそう言って息を整えると、みんなが小さく頷いた。


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