そんな装備で大丈夫か?(大丈夫じゃないです)
タカシとソウタに呆れつつ、俺はラティの方を見てみる。
すると…
「...これにしようかしら」
彼女が手にしていたのは、カードキャプターさ〇らを彷彿とさせるような、先端に謎の飾りがついたピンク色のステッキだった。
「待て待て!お前!魔法少女にでもなるつもりか!」
「馬鹿にしないで。見た目はアレでも、魔力増幅率はかなり高いのよ」
すかさず俺はツッコミを入れるが、ラティは真顔で返す。
まじかよ......このパーティのセンス、終わってるんじゃ...
まぁ、ラティの場合は実用性がある分だけ許せるか...
いかん、他の奴らに気を取られて、俺自身の武器を選ぶことを忘れてた。早く探さねば...
武器ってどういうものがいいんだろうな。大剣だとそもそも俺の筋力で扱えるかどうか微妙だし、弓も使ったことない...ちょっと店主に聞いてみるか。
自分に合った武器を選んでもらうため、俺は武器屋の店主に色々聞いてみた。
「戦闘経験が無いとなると...これとかはどうだ?」
そういって店主が取り出したのは、投擲短剣セットだった。
「こいつは通称、ファーストダーツと呼ばれている。特徴としては、腰辺りにナイフを複数本装備できて、間合いの外から投げて仕留める事もできる。逃げながらでも戦えて、お前さんみたいな冷静な奴にはぴったりさ」
俺は感動した。まさか、この世界でこんなにまともなモノと出会えるとは…
てか、タカシやソウタの武器もこの人に選んでもらえばよかったんじゃ...
あ、でもあいつら
謎にこだわりの強いところがあるから聞き入れ無さそうだし、どちらにしろ詰みか...
「じゃあ、これでお願いします」
精算を済ませた俺は、一足先に店を後にした。
先ほど買った投擲短剣セットを早速装備してみる。
おぉ、悪くないな。どこからでもかかってこいって感じだ。
価格も二万ゼルで、色々揃っている割には結構リーズナブルな値段に思えた。
初めて異世界でまともな買い物をした気がする...
そんなことを思っていると、買い物を終えた3人が店から出てきた。
「悪ぃシンヤ、待たせたな!ってお前!その武器似合ってるなおい!」
そういってタカシは俺の肩をポンと叩きながら目をキラキラさせていた。
まぁ我ながらいい買い物をしたと思いながらソウタの方を見てみると、
手にはL字型の金属棒の他に、頭に何やら怪しい帽子を被っていた。
その帽子は全体が銀色で塗装されており、帽子両サイドには触角のような装飾が施されていた。
「お前!その変な帽子は何だよ!」
「あぁ、これは自分の考えていることを敵に悟られないようにするための防具だよ。店の店主に聞いてみたら、お前みたいな奴にはこの帽子がオススメって言われた」
なるほど...分からん
てか、店主さんよ、この帽子を勧めてきたついでにダウジング棒もツッコんでやってくれよ...
そんなソウタに呆れつつ、ラティの方を見てみた。
こいつはそのまま魔法少女ステッキを買ったようだ。
なんだか、少し安心した。全然まともではないと思うが...
「なぁシンヤ!俺の武器も見てくれよ!」
相変わらず謎にテンションの高いタカシが、さっき買った武器を見せてきた。
どうせあの模造剣だろ、と思いつつタカシの方を見てみると...
「ほれ!ひ〇きの棒だぜ!テンション上がるだろ?」
それはド〇ゴンクエストの初期装備に出てくる、あの棒だった。
「はぁ!?お前あの模造剣買ったんじゃなかったのかよ!?」
「いやな、俺もあの店主にどんな武器がいいかを聞いてみたんだよ。そしたらな、駆け出し冒険者と言ったら、やっぱりひ〇きの棒だろって言われて、それで俺はピーンときたわけだ!ここから俺の伝説が始まるってな!」
何を言っているのかさっぱり分からんが、少なくともあの店主がまともじゃないことだけは分かった。
俺たちはこんな装備で魔物退治に向かうのか...
果たして生きて帰ってこられるのか...




