武器屋に行きます(センスは良くないです)
珍獣の依頼を引き受けた俺たちはギルドを後にした。
また面倒ごとを抱え込んでしまったと後悔しながら歩いていると、ラティがこんなことを言い出した。
「次の依頼はモンスターと戦うことになるでしょ?流石に武器くらいは買っておいた方がいいんじゃない?」
「武器ぃ?いいなそれ!!異世界っぽくて!!」
タカシがラティの言葉にいち早く反応した。
こいつに武器とか危ないものは持たせたくないんだよな、チャッカマンでさえ使わせるのを渋るレベルなんだよ...
だが、この世界で生き残っていくためには、何かしらの武器は持っておいた方がいいかもな。アリステリアを捜索していた時にモンスターに出くわした時も、彼女の剣が無かったら俺たちは今頃死んでたかもしれないし...
「よし、武器買いに行くか」
※※※
ギルドから歩いて二十分ほど、通り沿いには古びた石造りの店が並び、その一角に目立たない木造の武器屋があった。
「雰囲気良さそうだし、ここならまともな武器が買えそうよ」
「この店、ほんとに大丈夫だろうな...」
ラティの言葉をよそにタカシが俺に聞いてきた。
というのも、俺たちはこっちの世界に来た初日に服屋で痛い目を見ているため、慎重になるのも無理はない。
まぁ、店も外見的に問題は無さそうだし、中堅冒険者向けの店らしいから大丈夫だろう。
そして何より、今の俺たちには金がある。心強い。
そうタカシに言い、俺たちは武器屋に入った。
「いらっしゃい!ってあんたら、タピオカ屋のやつらじゃないか!?」
そう元気に声をかけてきたのは、この店の店主と思われる人だった。
中年くらいの男性で、白髪交じりの頭をバンダナで覆っている、いかにも武器屋って感じだ。
てか、まさかここでもタピオカいじりをされるとは思ってなかった...
「えぇ、私たち、今日は武器を買いに来たんです。魔物討伐の依頼を引き受けて、それに備えて買っておきたくて」
「へぇ!こりゃまたタピオカ屋から冒険者に転身とは、忙しいこって!ま、冷やかしじゃないなら歓迎するよ!駆け出し冒険者用の武器はそっちだ!」
店主が指差した先には、明らかに“入門者用”と書かれた札が掲げられたコーナーがあった。
「うおおっ、あったぞシンヤ!!これだこれ!!」
妙にテンションの高いタカシの方を見てみると、そこには壁にかかった金ピカの剣が飾られていた。
というかこれ、明らかに観光地の土産物屋で売ってそうなキーホルダー付きの模造剣だ。
高校生にもなって、これに興奮するとは...
まさかのチョイスに呆れていると、ソウタが俺に話しかけてきた。
「シンヤ、僕、これにするよ。運命を感じた」
そういってソウタが俺に見せてきたのは、鋭く研がれた白銀の片手剣、ではなく、L字型の金属棒だった。
お前、これダウジングに使うやつじゃねーかよ、これでどうやって敵と戦うんだよ...
俺が思ったことをソウタに問いかけると、
「いや違うよ、僕は金を得て魔物を制するんだよ」
「え…どういうこと...?」
「僕がダウジングをしてお金を稼ぐ、そのお金で傭兵を雇って教育すれば、最強の軍隊が出来上がるとは思わんかね?」
えーっと...どこからツッコめばいいのか...
まず、ダウジングで金を稼ぐという死ぬほど遠回りをする意味が分からんし、お前は軍隊を作りたいのか...
あと、その口調はなんだよ...
そういえば、ラティはどんな武器を買うんだろうか。
種族的にはエルフで魔法を使うから、イメージ的には杖とかを選びそうだが。
そんなことを考えながら、俺はラティの方を見てみると...




