筆記試験の結果発表です(他の試験も受けます)
基礎知識審査を受験した翌朝。
ギルド本部の一角、試験結果掲示室にて...
「それでは、昨日実施された《基礎知識審査》の結果をお返しします。名前を呼ばれた方は受け取りにきてください。ちなみに、平均点は45点でした」
クールビューティーな受付嬢、ミレイさんの声が静かに響いた。
一人目の名前が呼ばれる。
「工藤ソウタさーん」
病院の受付で呼び出されるようにソウタが呼ばれ、答案用紙を受け取って戻ってきた。
「おい、何点だったよ?」
タカシがワクワクした顔でソウタに詰め寄る。
「ふむ、100点だったね」
ソウタは眠そうな目で淡々と答える。
「うぇ!?マジで!?」
タカシは目を見開いたまま、数秒固まっていた。
てか、こいつ試験の時、寝てなかったか……?
「10分で解けたから寝た。勉強はタピオカ屋のスキマ時間で済ませた」
なるほど。こいつ、やはり天才だな。異世界向いてるぞ。
「続きまして、佐藤シンヤさーん」
(来た……!)
結果は... 50点...
マジかよ...
「佐藤さん、勉強、もうちょっと頑張りましょうね...!」
ミレイさんが俺を慰めるように言ってきた。
「化学基礎と物理基礎は満点だったのですが、魔法系がちょっとね…」
どうやら魔法系の2科目が壊滅的だったらしい。
「次に、ラティさーん」
「はいっ!」
妙にやる気に満ちた声を上げるラティ。
「…あなたも勉強頑張りましょうね...」
「なっ…! 魔法生物の分類も書いたのに!?加点とか無いわけ...?」
「申し訳ありませんが、選択式の回答なので部分点はございません…」
なるほど、こいつが試験中にやたらと書いていた内容は生物の分野だったのか。そこは範囲じゃないんだよな...
「最後に、天野タカシさん」
(来た…一番の不安要素…)
「…全問正解、満点合格です」
「「「はああああああ!?」」」
俺、ラティ、ソウタ、全員そろって声が揃う。
「「いやいやいや! コロコロ転がしてただけだろ!?」」
「あんなバカが私より点数高いなんてあり得ないわよ!しっかり採点したの!?」
「はい、何度も確認しましたが、天野様は100点でした」
タカシは頬をかきながら、えへへと笑っていた。
「いや〜昨日ちょっとだけスキル光ってた気がするんだよなー」
スキル名:《幸運(笑)》
笑えねぇよ。こいつのスキル、普通にチートだろ...
※※※
その後、俺たちは残りの試験を次々と受けていった。
【運動能力試験】
制限時間内に敷地内にある森を抜け出すという試験だった。
ラティが木の上を走り抜けて見事に1位、運動が苦手なソウタは途中で休憩を取りつつ進めて30位、相変わらずマイペースだ。
タカシはひたすらに走ってたが、ゴールがどこかを理解してなかったようで、最下位。ちゃんと説明聞いておけよ。
ちなみに俺はというと、20位、普通すぎる...
【魔力耐性試験】
椅子に座って電気魔法が流れるという拷問みたいな試験だった。
ラティは悶絶、ソウタはピクリとも動かず、タカシはくすぐられた程度だったらしい。俺はというと、ビリビリした。普通に痛かった。
【模擬戦闘試験】
制限時間内にダミーゴーレムを倒すというもので、俺たちはそれぞれスキルを駆使した。
タカシは棒で突いたら弱点に命中。それを見たソウタも同じように棒を突いて倒す。
俺は何もしてないのにゴーレムが勝手に自壊した。穏便スキルが働いたっぽい。
ラティはただ逃げ回っていたが、そいつの分もタカシが棒で突いて倒した。
もはや何が起きてるのかわからない…
※※※
「では、最終結果は明日の午前に発表されます」
試験官の一言で、俺たちの試験日は幕を下ろした。
「「はぁ…異世界の試験、理不尽すぎる…」」
そうつぶやく俺の横で、タカシが唐突に何か言いだした。
「俺さ、あの鉛筆で東大受験したら、受かってたかもな」
東大舐めんな。




