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腐れ縁の男子高生3人で異世界行ったら案外楽しかった件  作者: 秋川悠


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17/85

新商品、"夜ラベ"販売です!(増収増益中です)

 開店から3週間。

 俺たちのタピオカ屋は、気づけば屋台街の“顔”になっていた。


「はい、500杯目入りましたー!」

 ソウタの声に、タカシがガッツポーズを決める。


「今日も日収50万ゼル超え確定!!これが…異世界の成り上がりってやつだな!」


「ふふ、私たちの店、もう街で一番人気なんじゃない?」

 ラティは客に微笑みを振りまきつつ、手際よく注文をさばいていた。


「なぁ、そろそろ新メニュー出さね?」

 タカシが裏からゴソゴソと怪しい箱を持ち出してきた。


「これさ、近くの青果屋で見つけたんだけど、“キラベリー”っていうんだってさ!見た目も映えるし、混ぜたら売れるだろ!」


「「なんかすげぇ光ってるな...本当に食べて大丈夫なのか?」」

 俺の不安をよそに、タカシは試作に入った。

 

 キラベリーの果汁を、例の芋から作ったタピオカに混ぜる。

 すると、まるで夕暮れ時の空のような、怪しくも美しい紫のグラデーションができあがった。


「お、おお…!なんかイ〇スタ映えしそうな見た目だぞ!イ〇スタは無いけど!!」


「ちょっと味見するわね」

 

 ラティが一口飲んで──

「ん、変わった味だけど…いけるわ。出してみましょ!」


「いいね!名前は…“輝く夜空のラブリーベリーTEA”!!略して“夜ラベ”!!」

 

 相変わらず商品名が長い。“ラブ”を入れないと気が済まないらしい。

 こうして、“夜ラベ”は試験的に販売されることになった。


※※※


 ”夜ラベ”の価格は一杯2000ゼル。

 既存商品は一杯1000ゼルなので、かなり強気な価格設定だ。

 それにも関わらず、見た目の珍しさから人気を博し、その日は200杯近く売れた。

 

 その日の営業後──

「すげぇよな俺たち!もう屋台じゃなくて店舗出す!?いや、チェーン化!?」


「ちょっと落ち着きなさい」


「「…でも、さすがに順調すぎないか?」」

 俺は下処理し終えたキラベリーを見つめながら、なんとなく胸騒ぎを覚えていた。


 だが、この“夜ラベ”が、屋台の命運を狂わせることになるとは──このとき誰も、知る由もなかった。


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