わらしはまだ…
ジュースです。泡のある…
私は彼女の家に泊まる事になった。
「大人のジュースのむ?」
彼女はそう聞いてきた。大人のジュース?ってなんだろうか。なんかエッチなやつじゃないよね?
「なにそれ?」
「さ、から始まって、け、で終わる飲み物」
「あ、そういう事」
「色々あって今日は飲んで一旦考えるのをやめたいわ」
今日はっていつもは飲んでませんよみたいに彼女は話す。
飲み慣れているような感じは側から見て思う。
「キミも飲む?」
「私はいいや、飲んだ事ないし」
「あら、そう」
人は見かけには寄らないというが全くその通りだ。清楚そうでどちらかというと学級委員とかやってそうな見た目はしているけれど。
しかし、別に私は偏見を持つことはない。別に2、3年ぐらい早めに飲んでいたっていいと思う。
ここは彼女の家で彼女がルールなのだから。それに彼女にもそれを飲まなければならないそんな場面があったのだろう。
プシュー
「やっぱりこれが一番。コップに7対3。もちろん泡が3よ」
「いやそんなこと言われても飲んだ事ないし」
「あなたも飲めばいいのに」
そう目の前で呑まれると私も飲んでみたくなってきてしまう。
「あ、そうりゃまちがってかっちゅった酔わないやつありゅけどー?」
もうベロベロじゃないか。こんなんが私の彼女でいいのか?少しかわいいけど。他の人には見せたくない。心がモヤッとする。
「んーどうしようかな酔わないやつなら飲んでみたいかも」
「よしきた!いまとってくりゅから!」
ふらふらになりながら彼女は立ち上がった。ドアノブに手をかけるのにも苦戦しながら
「をん?あかにゃいゃぁ」「そうかひきどきゃあ」
引き戸だった。そりゃそうだ。
キッチンの方から独り言が聞こえる。
「ちゃしかこのえんにゃ」
猫か。今度があるかわからないが猫耳持ってきてあげよう。
「ンーマーイいゃあ」
彼女はふらふらになりながら彼女と同じ銀色の缶を持ってきた。
彼女は頭に猫耳をつけてきた。
「持ってこなくて大丈夫そうだね」
「あれん?おちゃけのことぉ?」
トコトコ
トコトコ
彼女は何かを探るように近づいてくる
「はいこりぇ」
「ありがとう、でなんで私の膝の上に乗ってるの?」
まるで猫だ。
「ん?キミの近くがいい」
顔を首に近づけてくる。すんすん。
「落ち着くにゃぁ」
悪い気持ちはしない。…妙にリアルだなこの猫耳ピクピク動いている。触ってみる?触ってみちゃう?尻尾もいつの間にか装着してる。
「飲まないの?」
「じゃあ頂こうかな」
プシュ。ゴクリ。違和感。体が熱くなってくる。私は急いでラベルを確認する。やっぱり。これ酔うやつだ。クラクラする。
「こりゅおぢゃけじゃにゃいかなぁ〜」
「ん?ごめんにゃさい」
シュンとしてしまう。思わず頭を投げる。撫でるか?
私は重力に逆らえず寝っ転がってしまう。
彼女はそれに寄り添うように私の胸に抱かれる形となったんだろう。
彼女の猫のような温もりとジュースによる睡魔には勝てそうにない。そのまま私たちは目を閉じるしかなかった。スピ〜
ゆっくりになってしまいますが、楽しんでいただけると嬉しいです。