第二話 ただの狼だよね!?
「まぁまずは仕事を探さないと…」
この小説の中で子供でも出来る仕事、作中でそんな仕事は一つしか出ていない。
《アンデット討伐》
アンデットとは魔法を使うために必要な魔素が森などに溜まりその森の生物や植物に悪影響を及ぼしできる物、所謂【魔物】だ。
物語では魔王公爵の幼少期エピソードで子供の頃に親に連れて行かれて戦った事が少しだけ書いてあった、だがその情報も数年は確実に前、今も子供が出来るかは謎。
そんな情報を信じるなんて普通はしないし危険だ、だが私はその道を選ぶしか無い。
何故なら子供で親も居ないのだから、孤児院は頼れない。最悪貴族に勘付かれるから、それに孤児院はこっそり逃げることが不可能。
その為貴族に気付かれたら腹を括るしかない。
だからこそ危険を犯してでもアンデット討伐をするべきなのである、アンデットには魔法が有効。
その為魔法が得意なリリアンなら挑戦しても大丈夫であろう。
まずは隣町まで歩いていかなければならない、だが隣町までの距離は約10マイル。
元の世界で言う16キロだ、流石にこの距離を歩いていくのは7歳のこの身体に負担が大きい。
だからこの近くの草原に居る馬や狼など乗れそうな生き物を飼い慣らそう。
「まぁ適当にこの近くに居るやつで良いでしょ」
(そういえば近くに小さな森があったな、そこにでも行ってみようか)
持ち物に幸いにもロープがある、少し壊れそうだが別にいいだろう。
森に入れば木に登り周りを見渡す。
別にアンデットは居ないようだ、人の姿は全くと言っていいほど無かった為アンデットの一体や二体は覚悟していたのだが…
此処には魔素があまり無い、魔法の使えない人間でも楽に暮らせる程度には魔素が薄い。
別に魔素が濃くても私は大丈夫だったのだが…
そんな事を思いながらも当たりを見渡せば白い影が一つ、かなり大きいがただの狼だろう。
フェンリルであればもっと大きいだろうから。
(木々を飛び移り狼に近づけば縄を魔法で操りその狼に馬具の面懸や轡、手綱の様な物を一気に付けその上に飛び降り手綱を持ち。)
狼はかなり暴れるがそんな事は余り関係ない、周りの木々にはガードを張っているため狼が当たれば逆に狼が弾かれる為別にそこまで危険ではない。
そのままの状況で数分すれば狼も諦めたようで大人しく言う事を聞くようになった。
その為狼を連れ乗ったまま隣町まで行くことにした。
その中で不思議だったのは他の狼が連れている狼を見ると一目散に逃げ出してしまう事だ、別に逃げるだけなら普通だがおかしいのは全てが恐ろしい物を見たかのような怯え方をするのだ。
私はそこらにいる狼を捕まえただけなのだが…不思議なこともあるものだ。
まぁ別に良いだろうと旅を続けて約2日、やっと隣町まで到着した。
まずは冒険者登録をしたいところなのだが何故だかとても周りの視線が痛いのである、そして何故だか門番に怯えられまくって居るのだ。
別にそれだけなら良いのだが怯えすぎて門番がまともに喋らないのである。
これでは町に入ることすら出来無い。
「困ったものね…」
別に怖がる要素は無いと思うのだが…
仕方ないので喋れるまで待つことにした。




