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悪役令嬢が魔法少女?  作者: まきえ
悪役令嬢が魔法少女?今度はバトルアリーナでロワイアル?

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19.天然闘技場


 ――第2予選当日の朝。曇天の『空中庭園』に、それぞれの礼装を携えた第1予選通過者が集まりだす。


 現段階で20名の通過者に、――帯同する8名は、『小隊』システムによって選ばれた者たちだった。


「ねぇ、マグライト。この予選って、男子禁制じゃないの?」


 拝水教団より予選を突破したアユーニャ=D=フォースの傍には、明らかに筋骨隆々な男が立っていた。


「ラチェスターですわね。ラチェスター=エルドラン。アユーニャの執事ですわ。一応ギュンスター家の直系ですしね。彼女たちの穴を埋めるために『物理』を選んだってわけね。男子禁制かと言われれば、『小隊』で招集された者に関しては、そんな規定はなかったはずですわ」

「ええぇ・・・・・・なんか汚くない?」

「あなたはそう思うかも知れないけれど、ワタクシからしてみればどうってことないですわ。だって、アユーニャより劣る者が助っ人である以上、取るに足らないですもの」


「――さすがは王立聖家。豪語してくれるね」


 レベッカに気付いたカガリが近付く。ペアであるフェイ=ファイ=ヴァレンタインと、赤いスカーフを肩から掛け修道服をきた女性もそれに追従する。


「久しぶりですわね、カガリ」

「久しぶり、マグライト。やっぱり、レベッカが選んだのは貴女だったのね」

「あなた達、知り合いだったの?」

「知り合いも何も、聖都にメーガス家を知らない者はいないよ。それに、マグライトは違うけど、メーガス家は元々拝炎教徒だ。何度か一緒になったこともある」

「カガリってば、ワタクシの()()を何度も断りますのよ。可愛げがないですわ」

「マグライトの趣向は知っている。貞操は雑にしたくない。丁重にお断りするよ」

「貞操って・・・・・・」


「ねぇ。それよりも、あの睨んでくるのどうにかしてくれないかしら・・・・・・」


 フェイが小声で口を挟む。フェイが横目で見る視線の先に、ものすごい形相でこちらを睨む者がいた。


 ヴォニカ=ワルプルガ=ヴァルプルギス。シシカーダ家筆頭分家であり、セルを慕っているからか、レベッカを目の敵にしていた。『竜の夜』でも、他色のココ=アンデルセンとも口論をしており、血の気の多さが感じられる。


「セルは可愛い妹としか思っていないってのが問題ですわね。あれ、どう見てもベッキーちゃん宛ですわ。モテモテですわね」

「嬉しくない。王立聖家繋がりなんだからどうにかしてよ」

「ほっときなさいな。ワタクシはメリーちゃんだけで手一杯ですわ」




 ――ほどなくし、第2予選に参加する24名全員が集合し、『小隊』システムにて招集された者は10名になっていた。全部のペアが『小隊』を完成させるに至らない状態ではあったが、それでも滞りなく予選は開催される様子だった。


 招集された者の内、3名は全身をローブで羽織り、深くフードを被っているため誰かを識別するには困難であったが、大柄の者、明らかに大きな武装をしている者、ムラサキほどの体格しか無い者と、他の参加者に劣らず目立っている。


「――よーし、全員揃ったか」


 青いマントに身を包み、宙を浮きながら現れたアビゲイル=サマンサに、緊張感が場を引き締めた。一人を除いて。


「余計に子供先生じみてきましたわね・・・・・・」

「聞こえているぞ、マグライト。まあいい、ワシは疲れてるんだ。お前に檄を飛ばすのもめんどくさい」


 投げやりのアビゲイルだが、懐から封書を取り出し、その中身を読み上げる。


「第2予選を執り行うに当たって、これから伝えることを肝に銘じること。この予選の開始はワシが行う『転送』完了時より。三色の内、一つでも大コアが陥落した時点で終了。

 予選中は何があろうと干渉しない。観覧もない。声援も称賛もない。死んでも勝つ、だが、矜持は捨てるな。

 哀しき娘らよ、ワシはお前らのことを誇りに思う。この選別の儀において、お前らの存在はこの国の宝だ。だから――」


「――生きて、会おう。お前たちの全てを、ここでさらけ出せ」


 アビゲイルが言葉を締めると同時に、参加者を囲うように足元に巨大な魔法陣が浮かんだ。


 空中庭園からコロシアムまでとは違う、大人数を遠方へ輸送する転送魔法。


 いかに『青』の大魔女であろうと、これほどの偉業を執り行う為に、膨大な魔力を消費する。大魔法の一端を肌で感じた瞬間、――彼女らの視界は一変した。




 一面の緑。新緑が生い茂る森に、せせらぎがわずかに聞こえる。鳥が羽ばたく音も、葉が揺れる音も、聖都では到底感じることはない。


 荒廃した場でもない、自然が全てを支配する場所こそが、――天然の闘技場(バトルアリーナ)、『三ツ子島』。


「見事に色分けされていますわね」


 マグライトがつぶやくと、周囲にいたのは【赤】の組の者だけであり、その頭上には煌々と輝く巨大な丸い赤い石が浮かんでいた。




チーム:【赤】


1.ジェノム・エアリス組

  追従者:ロイ=ヴァン=ペンドラゴン(騎士教団1位)


2.リリィ・エリザベス組

  追従者:なし


3.カガリ・フェイ組

  追従者:ネクロフィア(拝炎教団)


4.レベッカ・ムラサキ組

  追従者:マグライト=ドグライト=メーガス(王立聖家2位)



計11名 『三ツ子島』南西部 【赤】本陣・大コア地点に転送完了



チーム:【青】


1.アリアーナ・ウィンクル組

  追従者:リッケンバッカー=ファニヴァニ(グランディーバ分家)


2.アユーニャ・カグヤ公女組

  追従者:ラチェスター=エルドラン(拝水教団、フォース家一級執事)


3.ココ・ピロズ組

  追従者:XX=XX=XX(不明)


4.グニス・アーデルハイト組

  追従者:クロノワール=クラフトワーク(マクガフィン分家)



計12名 『三ツ子島』南東部 【青】本陣・大コア地点に転送完了



チーム:【黄】


1.ナターシャ・イータ組

  追従者:XX=M=XX(不明)


2.ジャンヌ・ノイン組

  追従者:なし


3.バラライカ・ギャラガ組

  追従者:XX=XX=XX=XX(不明)


4.ヴォニカ・ハクア組

  追従者:なし



計10名 『三ツ子島』北部 【黄】本陣・大コア地点に転送完了









               第2予選 開始





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