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3月16日 薄紅藤
3月16日
薄紅藤
うすべにふじ
#D2A4C8
R:210 G:164 B:200
3月16日 薄紅藤
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春の桜の花の下で死んでしまいたいって言った人がいるらしいけど、私だったら、藤の花だなぁ。
藤棚の、満開になってたくさんの薄紫の房がシャワーみたいにきらきらした藤の花の下でなら、
甘い甘い藤の花の香りに包まれてだったなら、
きっと、怖くはないと思えるから。
藤の花が咲くのは5月頃。
爽やかな初夏。
まだ、梅雨に入る前の穏やかな青空の下。
その頃、私はどうなっているのだろうか?
部屋の隅でカラカラと鳴る音が聞こえた。
ケージの中の輪っかで遊ぶジャンガリアンハムスター。
彼女の名はウィスタリア。
いつもはウィスと呼んでいる。
ウィスは使命を持ってここにいる。
私の歪んだ思考を中断させるのが仕事なのだ。
写真は、青空と藤の花。
わずかに赤みをふくんだ薄い紫色。
江戸時代後期に流行した「紅藤色」の派生色と考えられています。