2月19日 紺色
2月19日
紺色
こんいろ
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R:34 G:58 B:112
2月19日 紺色
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私は、試験会場に充てられた教室を案内する看板と矢印に沿って、校舎内を歩いていた。
それぞれ教室の扉には、何番から何番までと受験番号が書かれた表示が貼られてあった。
受験生は、自分の受験番号表を確認しながら、指定された教室へと入っていく。
まだ時間には余裕があるためか、教室内には数人しかいなかった。
廊下で、同じ中学同士と思われる受験生が数人集まっていたりもした。
今日は、入学試験が行われるため、在校生は基本的に登校していないはずだった。
ふと窓の外を見た時、校舎の外に紺色の制服を着た在校生が数人いるのが見えた。
こちらに気が付いたようで、その中の一人が手を振ってみせた。
私はちょっと驚いたが、片手を上げてみせた。
すると、今度は全員が両の腕をぶんぶんと大きく振ってみせてきた。
父の仕事の都合で時季外れの転居となり、そのため急遽受験を決めた学校であるが、噂通り、雰囲気は悪くないようだった。
合格出来たら、彼女たちは私にとって上級生になるのだろう。
私もあの紺色の制服を着ることができるだろうか?
窓の外からの思わぬ応援を得て、私は深呼吸をしつつ、自分の席に着いた。
写真は、制服売り場。
紫がかっている暗い青色。
平安時代中期頃から使われている色名。