2月17日 スマルト
2月17日
スマルト
Smalt
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2月17日 スマルト
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あたしは、前々から気になっていたお店の扉を思い切って開けてみた。
それ自体が、アンティークなのではないかとおぼしきドアベルがカランと鳴った。
しかし、店の中からは声をかけられることもなく、あたしは恐る恐る中を窺った。
人気の無い店内は、それでも、きちんと掃除がされていて、棚や中央のテーブルには、あたしの好奇心を煽るような品々が置かれていた。
壁には、木製の額に収められた古地図が飾られ、壁掛け時計や、派手過ぎず、それでいて個性的な図柄のステンドグラスパネルも数枚並んでいた。
洋書の写真集や画集が立てかけられた低めの本棚には、上にパッチワークのカバーがかけられ、隣の飾り戸棚の中にはアンティークドールが座っていた。
木製のシンプルなライティングデスク、台形のガラスのショーケースの中にも様々な小物が置かれてあったが、中でもあたしの目を引いたのは、美しい青いガラスの小瓶だった。
これ、何を入れるためのものだろう?
青い小瓶は、不思議な存在感を持っていた。
写真は、ガラス瓶。
コバルトガラス(コバルトを含む青色のガラス)を粉末にした顔料の青色。
エジプトやミケーネで古代から用いられていたそうです。
花紺青という別名で呼ばれることもあります。