2月11日 紅色
2月11日
紅色
べにいろ
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R:211 G:51 B:111
2月11日 紅色
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それは、思っても見ない反応だった。
普段は、おとなしくて、引っ込み思案。とてもじゃないけれど、他人と争うような態度を見せることなんてなかった。
それが今、目の前の少女は、明らかに違っていた。僕に対して、非常に強い対抗心を燃やしているのが、はっきりと分かったのだ。
どうしたというのだろう。
「康君、次の勝負、私が勝ったらグリーンティーとラムレーズン、両方だからね!」
え、どういうことだ?
「絶対に負けないっ! ううん、勝ってやるんだからっ!」
両手をグーにして、しっかり戦闘モードになっているのだった。
どうも、僕の発言を、かなり歪曲して受け取ったらしい。
僕の方だって負けるわけにはいかなくなった。負けたら、あの、高価いアイスを二つも奢らねばならなくなりそうだからだ。
しかし、彼女の様子は、まさに真っ赤な炎のように燃え上ってしまっているように見えた。
あまりにも普段と違うその様子に、もう最初っから、負けそうな気がしてきてしまったのだった。
写真は、ベニバナ畑。
紅花の濃染による鮮やかな赤色。
赤色と聞いてイメージする色より、非常に濃いピンク色という感じに見えます。
紅花の原産地はエジプトとアナトリア半島。
日本では、平安時代に千葉県長南町で盛んに栽培されたそうです。江戸時代以降は、山形県最上地方、埼玉県桶川市、上尾市周辺で栽培が盛んになり、中でも山形県は県の花としてベニバナを指定しています。




