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2月11日 紅色

2月11日

紅色

べにいろ

#D3336F


R:211 G:51 B:111

2月11日 紅色

*◇*◆*◇*◆*◇*◆*◇*◆*◇*◆*◇*◆*◇*◆*◇*◆*◇*◆*◇*◆*


それは、思っても見ない反応だった。

普段は、おとなしくて、引っ込み思案。とてもじゃないけれど、他人と争うような態度を見せることなんてなかった。

それが今、目の前の少女は、明らかに違っていた。僕に対して、非常に強い対抗心を燃やしているのが、はっきりと分かったのだ。

どうしたというのだろう。


こう君、次の勝負、私が勝ったらグリーンティーとラムレーズン、両方だからね!」


え、どういうことだ?


「絶対に負けないっ! ううん、勝ってやるんだからっ!」

両手をグーにして、しっかり戦闘モードになっているのだった。


どうも、僕の発言を、かなり歪曲して受け取ったらしい。

僕の方だって負けるわけにはいかなくなった。負けたら、あの、高価いアイスを二つも奢らねばならなくなりそうだからだ。


しかし、彼女の様子は、まさに真っ赤な炎のように燃え上ってしまっているように見えた。

あまりにも普段と違うその様子に、もう最初っから、負けそうな気がしてきてしまったのだった。

挿絵(By みてみん)


写真は、ベニバナ畑。


紅花の濃染による鮮やかな赤色。

赤色と聞いてイメージする色より、非常に濃いピンク色という感じに見えます。

紅花の原産地はエジプトとアナトリア半島。

日本では、平安時代に千葉県長南町で盛んに栽培されたそうです。江戸時代以降は、山形県最上地方、埼玉県桶川市、上尾市周辺で栽培が盛んになり、中でも山形県は県の花としてベニバナを指定しています。

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