表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
295/366

10月21日 鳩羽鼠

10月21日

鳩羽鼠

はとばねずみ

#9E8B8E


R:158 G:139 B:142

10月21日 鳩羽鼠

*◇*◆*◇*◆*◇*◆*◇*◆*◇*◆*◇*◆*◇*◆*◇*◆*◇*◆*◇*◆*


休日の早朝、久しぶりに散歩に出てみれば、もう朝の空気はかなりひんやりとして寒いのだった。


このところ、忙しさに追われ、よって休日は昼とまではいかないまでも、結構遅い時間までベッドの中でぐだぐだとして過ごすことが多かった。

そして、なんだか時間を損したような気分になり、結局、そのまま朝食と兼ねた中途半端な昼食を作るのに、これまた余計な時間を使ってしまうのだった。


今日こそはと、思い切って早くに起きたのは、そうした悪循環をどこかで断ち切りたかったということもあった。


散歩の道順は、家から近い公園のすぐ横の道を通ってお寺の山門にまで行き、そのままお寺の境内に入っていくという、自分にとってはありふれたものだった。

公園近くに並ぶ住宅の玄関先には、それぞれが鉢やプランタを並べているらしく、道を歩く者の目には、なかなか楽しい花の列ができていた。中でも、シュウメイギクが見事に咲いているプランタ群は、色のバランスなども工夫されていて、育てた人物の園芸能力の高さをアピールしていた。


お寺の境内に入るのは、本当に久しぶりだった。

玉砂利が敷き詰められているそれなりに広い敷地には、鳩が餌を求めて集まっていた。

この時間に来て、餌を与える近所の人がいるようなのだ。

残念ながら、自分は餌になるようなものは持っていない。

期待して集まってきた鳩たちには申し訳ないが、そのまま素通りさせてもらう。

鳩たちも、あ、こいつは違った、とすぐに分かったのか、そのまま、何事もなかったかのように、すたすたと別の方向へと移動していった。


と、どうやら期待の主が現れたようだ。鳩たちはいっせいに飛び立ち、その人物を囲むようにその周りに降り立った。そして、待ち遠しさのあまり、左右にうろうろと歩き回ったりしているのだった。

その人物は、おもむろに袋を取り出した。鳩の動きが変わったのが、すぐに分かる。賢いものだと思った。

挿絵(By みてみん)

写真は、ハト。


ハトの羽根の鼠色。


たくさんある鼠色の1つ。山鳩の羽根の色らしいです。

普段見かけるドバトの羽根も鼠色。ただ、茶と白の羽根のハトも時々混じってますよね。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ