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8月14日 ミヨゾティ

8月14日

ミヨゾティ

Myosotis

#4CB8E7


R:76 G:184 B:231

8月14日 ミヨゾティ

*◇*◆*◇*◆*◇*◆*◇*◆*◇*◆*◇*◆*◇*◆*◇*◆*◇*◆*◇*◆*


「何か弾いてみせてよ。」

揶揄うように言われて、私は困ってしまった。

だって、ピアノなんてもう随分長いこと、触っていないのだ。


「実家から離れた時に、ピアノは置いてきてしまったから、ずっと弾いてないの。」

私は正直に告白した。


「そっか、残念。」

そう言って、彼は自分がピアノの前に座った。

そして、ゆっくり呼吸を整えると、両手を鍵盤において、1曲弾き始めた。

それは、初心者向けの優しい、けれど切なく美しい曲で、私もはるか昔に弾いたことがある曲だった。


「これ1曲しか弾けないんだ。」

演奏し終わった彼は、寂しそうに笑ってみせた。

挿絵(By みてみん)

写真は、雨に濡れたワスレナグサの花。


ワスレナグサの花の薄青色。

フランス語由来の色名です。


ワスレナグサは葉から茎まで軟毛に覆われていることから、ネズミの耳に似ているとされ、そこから「二十日鼠 (myos) +耳 (otis)」となって付けられたとのこと。


本文中に出てくるピアノ曲『勿忘草』。

ポーランドの作曲家ハインリヒ=リヒナーによる小作品です。

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