7月14日 ディープベビーピンク
7月14日
ディープベビーピンク
Deep Baby Pink
#FDEDE4
R:253 G:237 B:228
7月14日 ディープベビーピンク
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イチゴを貰った。
どういう経緯なのか、イチゴのハウス栽培をやっている農家さんから、値段調整の関連で手に入れたものらしい。
あまり、訊いてくれるなという顔だった。
犯罪ではないから、そこは心配いらないとも付け足して。
イチゴ。
最近のイチゴはどうも甘すぎる気がして、あまり口にしなくなっていた。
子どものころは、イチゴが大好きで、よく、洗ってヘタを取ったイチゴをスプーンで潰して、そこに砂糖を少し振りかけて、冷やした牛乳を注いで食べた。
牛乳と混じって薄い優しいピンク色が完成すると、心がうきうきしたものだ。
あれは、ちっちゃなイチゴだから良かったのだ。
妙に大きい、そして真っ赤な口紅のような色のイチゴだと、潰して食べるよりも、そのまま齧った方がよい気になる。
貰ったイチゴは、そこまで大きくはなかったが、昔のちっちゃなイチゴでもなかった。
1つ、水道水で洗って齧ってみる。
あんまり甘くないかも……。
私は、残りのイチゴを洗い、ヘタを取ってガラスの容器に入れていった。
そして、砂糖を少しだけ振りかけて、スプーンで潰していった。
気を付けないと、ガラスの容器の中でイチゴが滑ってしまう。
潰れてスプラッタな姿に変わっていくイチゴたち。死屍累々だ。
なんだか、ちょっと楽しくなってきた。
私は、残酷な、それでいて愉快な気分になって、冷蔵庫から牛乳パックを出した。
写真は、ピンク色の小物。
やや濃いベビーピンク色。
個人的には、なんとなく、薄くなり過ぎたイチゴミルクのイメージが……。