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破壊の魔王  作者: Karionette
捜索編 第三章 黒島へ
269/344

18



凄い勢いだ。

少し泳ぐことも抵抗もできない。


とにかく上に。

上じゃないかもしれねぇけど上に手を伸ばす。


指になにかかすめた。

よし。こっちを上ってことにしよう。


その上に向けて、手を伸ばし、指をのばし、何かに触れるのを待つ。


触れた!



「おらぁっ!!」



ひっかかった指先に全力を込めて、体を持ち上げる。水流が抵抗するが、この位なら片手で耐えれる。


指にあたる穴は、一部天井が崩れたらしい。

この水流に耐えれなくなったのか、時間が経ったせいか。まぁどっちでもいい。

少し、休憩だ。


この先は地獄。ゴミを砕くために、なんか色々あるらしい。息止めてられる範疇も軽く越しているんだろう。


ま、やったもんはしかたない。

何とかここから出る。

さっきの戦闘の傷は徐々に回復してるし、やるしかねぇし。


それに、この先に何があったとしても、だ。

"死"がある時点でこっちの方がマシ。

地獄に殺されるオレじゃない。

"オレ"が殺されるわけが無い。



「さぁ、勝負だぜ。アガドの手作り地獄!」



この先何が待っていようと関係ない。

オレは絶対に生き残る。

イーリスとまた会うために。




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