04
「なんで妾が!!」
「ゼロさんのためだよ」
「それでも! なんで! 妾が!!」
鮮やかな赤髪をまき散らせて吠えるルナ。
ゼロさんの代わりに仕事をするのが、嬉しくて嫌ならしい。
今も、にたにたしながら首をがんがん振ってる。 ちょっとこわい。
「そうじゃ! 狐娘が行けばよかろう!」
「あたしは連合の奴らを取りまとめないと。 あんたは何もすることないでしょ」
「それにリオは罪状のない潔白の身なんだから、それを守らないと」
「ぐぬううううううう!」
まぁ逆らったところで、 しょうがないんだけど。 ゼロさんが言えば行くんだろうから。
今回はわたしが伝えたから、 こう……我儘言ってるだけなのだ。
よし。 もう奥の手だ。
「よし、銀さんに説得してもらお」
「まて。 すまぬ。 行く。 がんばる」
ロボットのようになったルナは、さっそく準備しに走って行った。 ルナは銀さんが苦手だからこういう時楽だ。
「ところで、リオさん。 わたしは何をするんでしょうか」
「何って……色々あるよ。 建築とか管理とかもそうだけど、 あのカジノ自体はそんなに修繕要らないんだし、すぐにオープンできるんじゃないかな」
「そうなの?」
「してなかったのは銀の判断だよ。 ルナティクスにいられないから、何かあったときに手 をだせないからね」
そうか。
それなら一応運営してから人集めをすることも、資金や魔力集めをすることもできるの か。
「ただ、正直街の復興って何をするのか、あたしもわからない」
「ですよね」
とりあえず銀さんが指示する以上、おかしなことは起きないだろうし、暇な人がでること もないだろう。
わたしは安心して仕事を待ってればいい。
「う? しろはこっちにいるってきいたぞ!」
「え?」
「だって、しろはここからはなれれないんだぞ!」
そう、 ケモ耳少年クガネは言った。
...……そうだった。
銀さん、最近アクティブだから忘れかけてたけど、もともと裏のルナティクスと表のルナ ティクスしか行動できないんだった。
じゃあ、ここから元々あったルナティクスに行けなんて、無理な話ってこと?いや、銀さんは多分行く気だったんだと思うんだけど…。
「だから、ぜろががんばるぞ!」
まじかと大きな声で叫んだ。