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破壊の魔王  作者: Karionette
アガド攻略編 第二章 旅
122/339

09




途端に部屋の外が騒がしくなり、念の為に物陰に隠れた。クガネもどうにか引っ張り込む。



「おい」



現れたのはゼロさんだった。

あと、誰かを引きずっている。



「部屋を空けろ。尋問する」


「いいけど、どうしたの?誰?」


「情報を持ってるやつ。いいからどけ。クガネもな」



その情報をもってるらしい誰かは、恐らく最初向かう時に言っていたティナ持ちなのだろう。

体は石の色で、翼がある。小柄だが、壁や床に体が当たる音が普通じゃない。


よくわからないけども、とりあえず出ることにした。小柄なクガネは、ゼロさんに片手でつまみ出された。


情報か。聞いちゃいけないやつかな。

話し合いがあるならお茶くらいだすけど……



「ぎゃぁぁぁぁぁぁあ!!」


「ちょっと!ゼロさん!?」



扉を閉めた瞬間に響く悲鳴。

思わず扉を開け放つと、相手に馬乗りになったゼロさん。その手にはへし折れた翼があった。



「あ?開けんなよ」


「情報ほしいんじゃないの!?」


「いや、だからやってんだよ」



ゼロさんは当然のように、今度は相手の腕をへし折った。



「い、いぎゃぁぁあ!やめ、やめてくれ!話す!最初から隠すつもりなんでねぇ!」


「そうかもなぁ。でもそれが本当かは分からねぇだろ?」


「ひぎぃぃ!!!」



突如始まる拷問に、思わずゼロさんに飛びついた。

いや、ほんとこの人は。

昔の話は聞いたけど、それにしても、人の痛みとか命とか、そういうことを知らなさすぎる。



「止めんな。尋問中だ」


「話すって言ってるよ!」


「当たり前だ。それは、当たり前。

なぁ、ガーゴイル。話すよなぁ。全部、包み隠さず、話すよなぁ。

じゃなきゃ殺す。指先1ミリずつ、順に壊して殺してやる。嘘でもついてみろ。死に方がそれで楽だと思うくらいに、念入りに殺してやるよ」



恐怖。

この部屋は一瞬でそれに満ちた。

同じティナ持ちでも、色々と、違いすぎる。



「話ず!全部、必ず嘘もつぎまぜん!許して、許しで!」


「何を、だよ。意味わからねぇこと抜かすな」



また腕が折れる。


この人の立場もどういう状況かもわからないけど、これはあまりにも……。



「ひ、酷すぎる!おでは!言うって、言ってるのに!!この悪魔!この()()!!!」



泣きじゃくりながら、そいつはそう言った。






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