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破壊の魔王  作者: Karionette
アガド攻略編 第二章 旅
119/340

06




こいつは、馬鹿だ。

何がメリットだ?なにもないだろ。


脱獄した時の、あのときからそうだ。

無駄に名前聞いてきたり、死にかけながら俺を助けたり、平気で隣で寝たり休んだり協力したり……。


なんだよ。意味がわからねぇ。

俺の知らない人種か。



「………」


「ゼロさん?」



そして、俺も、つくづく、どうかしてる。

何で……こんな契約むすぶかな。

無視すりゃいいのに、やめときゃいいのに。

……らしくねぇな。ほんと。

今回なんだ?教会のヤツらに浄化されすぎたか?



「………休む」


「ん?」


「俺もいろいろヤバいんだろうって思えてきた」



あー。やばいよなぁ。

ここまで信用してくれって言ってきてて、何度も体も命も張って、今回も助けられたコイツに。

俺はこういう形じゃないと、信用するなんて、当たり前のことが出来ない。


壊れてる、か。



「休むなら寝転んだら?」


「いや、いい」


「……大丈夫?落ち込んでる?」


「は。そんな感情覚えたことすらねぇよ」



でも、まぁ、そうかもな。

若干気落ちしてるか。



「……イリスでいいか?」


「え?」


「呼び名。本名は…長いし呼びたくねぇ」


「うん。いいよ!わたしも本名じゃないし、お互い様」



お互い様じゃねぇよ。

俺のは本当にわからなくて、お前のはわかってんだろうが。



「…休む。少し静かにしててくれ」


「うん。ゆっくりして。これから、宜しくね、ゼロさん」



落ち着いた鈴の音は、柔らかな声で言った。



「……あぁ」



……は。

得意気になりやがって。

俺を過信しすぎるなよな。



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