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キャベツと恋する男

作者: 由楽

短いです。続きません。




突然だが自己紹介をさせて貰おうと思う。


俺の名前は笹川 尚親。ナントカ高校に通う16歳である。華(?)のDKだ。ちなみに『女子高生がJKなら男子高校生はDKだな』とドヤ顔でクラスの女子に言ったところ『アンタはDK(男子高校生)じゃなくてD(ドンキー)K(コング)じゃん』と言われた。なぜなのか。


いや、そんなことはどうでもいい。それよりも俺の悩みを聞いて欲しい。実は俺には好きな人がいる。それもそうだ。俺は華の(強調)DKだからな。

高校の入学式の時に席が隣になった雪原 のどかちゃん。俺はこののどかちゃんに一目惚れした。まず名前からして可愛いのに声まで可愛いときた。これはもう惚れるべくして惚れたとしか言いようがないだろう。俺は告白した。もちろんその場で。


『今日はいい天気だね。ところで結婚しない?』


『そうだね、いい天気過ぎて桜が全部散っちゃってるね。ごめんなさい私キャベツとは結婚できないの』


『What?』


『とっても発音が上手だね』


素敵な笑顔でそう言われた。それはもう後光が差すような勢いで。まあ実際には後光は俺のイメージでのどかちゃんの後ろには入学初日から早弁をする野球部がいただけなんだけど。


「っていう話なんだけどやばくない?俺のどかちゃんに誉められたよ。これって結婚秒読みじゃない?」


「お前の耳は都合のいいところしか聞き取らないのか?」


そう言って俺の足を蹴ってくるのは俺の友達の篠原 雄大。こいつとは小学校からの付き合いで、ついには高校まで一緒になってしまった。しかもクラスまで同じときた。もはや何らかの運命を感じざるを得ない。そう、運命または腐れ縁とも言う。


「そもそもキャベツってなんだよ。お前の顔ってそんなキャベツっぽかったっけ?」


「いや、そんなことはない。俺の顔は芸能人でいうところの小●旬とか松坂●李だから」


「顔のジャンルを統一しろ」


俺にビシバシと辛辣な意見を飛ばしながらハンバーガーを貪り食う雄大。澄ました顔をして10個目のハンバーガーを食べ終わり11個目に手を伸ばしている。皿の上にはあと4つハンバーガーが残っているわけだがこいつにとってはおやつ感覚だ。俺はおとなしくポテトのMを食べる。無料でケチャップをつけてくれるなんてなんて優しいお店なんだろう。


「というか結局お前の悩みってなんなんだよ」


「そうだそうだ。それを言ってなかったな。婚姻届ってゼ●シィとかについてるやつでいいんだっけ?なにせ俺は結婚したことがないから勝手が分からなくてな」


「色々言いたいことはあるが俺達が結婚できるのは18になってからだからな。お前は今まで学校で何を学んできたんだ?」


「そういえばそうだったな。クソッ…日本め…」


はあ…とため息をついて12個目のハンバーガーに手を伸ばす雄大。小学生の頃から疑問だったがこいつの家の食費は大丈夫なんだろうか。俺は山盛りになったハンバーガーの包み紙を1つとって大きな折鶴を作りだす。


「あぁ~~のどかちゃん可愛いよぉ~~~~」


「うるせえぞ」


「のどかちゃあ~~~~~~ん」


明日ものどかちゃんに会える。神に感謝します。

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