なにこれ…
やってきました、王宮です!
やっぱり大きい〜
『レイン、口開いてる』
はっ!はしたなかったわ(汗)
「すごく大きいし、綺麗だね〜」
『王宮だからね』
クスクスとレックスが笑った。
むぅ…笑わなくてもいいのに。プンプンだわ。
「まぁまぁ、レイン。不貞腐れないで。可愛い顔が台無しになってしまうよ」
お父様まで…もっといじけちゃうもん。
「お待ちしておりました、ヴェルナーグ公爵様」
「あぁ、案内おねがいします」
「はい、こちらへ。陛下がお待ちです」
ーーーーーー
「良くきたね、ヒュード」
「いえ、本日はよろしくお願い致します。陛下」
「まぁ、堅苦しいのは無しだ。そちらが娘かな?」
王様が私を見る。
「は、はい。レイン・ヴェルナーグと申します」
「うんうん。まだ小さいのに色々と手を貸してくれて感謝する」
「いえ…」
「さて、今日はアヴィルに会ってもらおうと思ってね…アヴィル、入りなさい」
と、王子を呼ぶ。
「はい、父上」
入ってきた王子に目をやった…
おおう!眩しいね!
金色の髪に青い眼…ザ・王子様だわ〜
「初めまして、アヴィル・カーヴェルスです。」
「レイン・ヴェルナーグと申します。お会い出来て光栄です、アヴィル様。本日はよろしくお願い申し上げます。」
『私は精霊のレックス。レインに加護を与え、守護している。よろしくね〜』
えっ?こういう時って加護してる精霊も挨拶するの?と、お父様を見たら、すごく青ざめてる。王様もびっくりしてる。
王子様も少し緊張してるみたい。顔色悪いよ…
もしかしてレックス、威圧した?
「こほん…あなたがレイン嬢の精霊様ですか。私は彼女を傷つけたりはしないと誓います」
『へぇ?』
レックスが眉をあげてアヴィル様を見つめる。王子様を品定めしてるよ…不敬じゃないの?
『パッと現れた若造にレインを任せられるかー!!』
ガシャーン!!
ええっ、レックスー!?そのちゃぶ台どこから出したー!!
「ええ、そう思われるのは当然だと思います…」
アヴィル様動じない?!
『私はあの子を小さい時から見守っているんだ。下手な奴には渡せない…』
「それはそうでしょう…私も誠心誠意彼女を愛すると誓いましょう」キリッ
ーーーー…
『そうか…そこまで言ってくれるなら私は君を信じよう…レインを頼むよ』
「はい、お任せください!お義父上!」
見つめ合うレックスとアヴィル様…
いや、レックスはお父様じゃない…てかいうか、あれ?今日って私のお見合いだよね?なんでレックスとアヴィル様の間で話しがまとまってきてるの?なにこの茶番。
本物のお父様は口をあんぐりしてる。
王様はギャハハハって笑いながら床叩いてる…。
なにこれ…
コントに走ってしまった_(:3 」∠)_
王子様はノリがいいです。